比良小女郎池西尾根からホッケ山’14.4.2 晴のち曇り

 坂下-小女郎池西尾根登山口-P762-Ca1090-縦走路-ホッケ山-ホッケ谷右岸尾根-P735-林道-志賀中学-JR蓬莱駅

 小女郎ケ池から西へ伸びる尾根を登って最高点より高層湿原の池と蓬莱山に武奈ケ岳とコヤマノ岳を眺めてみました。今回は雪もすっかり消え、早春の自然林を軽快に歩け、誰一人出会わない山歩きが縦走路まで続きました。

 さて、坂下集落で自由乗降のバスを止め(9:30)、近畿自然歩道の標識立つ右への道を下ると葛川橋を渡ります。突き当りを谷沿いに進めば一般道のサカ谷道へ入るのですが、今日も橋から右への近畿自然歩道をとりましょう。

     
 近畿自然歩道の標識    フサザクラ

 痛んだ林道で今では車は通行止めとなっていますが、歩行には支障ありません。安曇川沿いの林道にはマンサクにツノハシバミや終盤のフサザクラが見られます。さらに進めばオオバヤシャブシも花をいっぱい道へ落としています。10分ほどで左にヘヤピンカーブの突端がいよいよ小女郎池西尾根登山口です。二週間前にスノーシューで登っていますから、今回は余裕の歩きとなります。

 雪が消えるとどんな道となっているのだろうかとのことで再訪でしたが、思っていたよりも薄い踏み跡と見える道姿があり、なんだ、人も相当入っているのだなと思えるほどでした。でも先に進んで多くの植林のための作業道だろうと考えます。
 とはいえ、作業者ばかりでなく、登山者も割合登っているのでしょうか、ところどころにテープも目につきます。こんなにすばらしい尾根を人はどうして歩かないのだろうかと考えながらの歩きでした。原因は山の地図等に登山ルートの表記がないためでしょう。オーバーユースで痛めつくされた一般道ばかり歩くのではなく、一歩進んだ自然の山肌を友にする山歩きもより楽しいと知ってほしく思います。

 平らなP762あたりからやや急登を15分ほどで、左手にブナの大木が立っていますが、この一帯もアセビなどの小潅木が目立ちます。もちろんルート内には道標等、人工物はまばらなテープ類を除いて他はありませんので、それなりの地図読みが必要となるのですが、この道ではほとんど悩む地は少ないでしょう。それでも標高900mあたりで南北に尾根が交錯するところくらいでしょうか。でもその後の進路を読んでおけば大丈夫です。

     
 平らなP762あたり   ブナの大木 

 そして南側の谷筋には長い残雪が目に飛び込んできます。すると南北に広大な尾根へ上がって東へ緩やかに登り上げることとなります。積雪期は一番雄大で心晴れ晴れの気分になれる一帯でしょう。でも、雪がないと足元の笹原は短く支障はないのですが、次第に標高を上げて行くと、アセビの小潅木が進路を塞ぐようになりだします。それらの木々を縫いながら進みましょう。決して藪漕ぎなどという表現ほどとはなりません。 

     
まだ残る谷筋の雪渓    雄大な広い尾根が続き 

 広尾根から振り返ると北山の山並みが続いています。そうこうして次第にやや急登となっている内に1090mあたりでしょう。北向きに蓬莱山、その手前下方には小女郎ケ池のほぼ雪の消えた水面が表れました。も少しアセビの木々の中を進めば遭難碑のケルンが蓬莱山をバックに立っています。見れば54年前の碑でした。冥福を祈って頭を垂れます。

         
 尾根から振り返り北山の山並み    小女郎ケ池の上に蓬莱山   蓬莱山をバックにケルン立つ 

 この先あたりのアセビを風除けにしてお昼(11:50~12:30)としましょう。なんともいえない光景が繰り広がっています。小女郎ケ池には数えきれないほど訪ねていますが、こんなにすばらしい山の景色があったのだと感動しながらの昼食の美味しいことこの上ありません。ゆったりのんびり何思う40分もの大休止です。

   
 蓬莱の左に武奈とコヤマノ岳をUP    小女郎ケ池をUP

 この後は池へ降りれば雪解けの泥んこ必死のために、それを避けてこの地より小女郎峠手前の鹿が食べつくす背の低い笹原の稜線を南にふって縦走路へ合します。前回はCa1080あたりから池に降り、蓬莱山からキタダカ道を志賀駅へ降りたために、今日はホッケ山を踏んでホッケ谷右岸尾根を下りましょう。

 ここまでの道とは相違し、縦走路は新幹線のような立派な道?、と思えますが、それでもところどころ雪が木々をなぎ倒して道を塞いでいる箇所もありましたが、なんなく通過してホッケ山(12:53~13:00)到着でした。360度の展望を眺めていると、こんにちは!との声にびっくりでした。本日初めて人の姿に出合いました。青年は平から蓬莱までピストンですと笑顔で交わすと足早に去っていきます。バスでは見なかった人でしたからマイカー登山でしょう。

         
 ホッケ山1050m    蓬莱を振り返り   下る左下にP735 

 この度の国土地理院の調査により1m低くなってしまった北山の皆子山を眺めていると、すぐ北側にも京都府下第二位の峰床山もきれいに見えています。奥の高島トレイルの三国岳、百里岳や芦生の山並みを眺め、蓬莱山を振り返ったりしましょう。もちろん愛宕山に地蔵山も比叡山の奥方向に見えています。眼下の琵琶湖も春霞に煙って光輝いています。
 いつもであれば先鋭なホッケ山ピークは風当たりが強くてゆっくりできないのですが、今日ばかりは春の暖かさ、さま様です。さぁ、これよりホッケ谷右岸尾根の下り一辺倒の楽な歩きです。今年の雪道を経験していますから、楽な気持ちの歩きでした。

 ホッケ谷右岸尾根ですが、735P直下からのやや不明路も、これまで赤テープがあちこちあって、どれを下ればいいの?、との感じでしたが、どなたかテープ類を整理してもらったようで、下って植林がきれた所で雑木の斜面に突き当たり、そこで右へ1ヶ所のみの赤テープ標示となっていました。
 したがって、この尾根の下山時は700mあたりのこの取りつきをきっちり見つけられれば、後はジグザクの踏み跡もそれなりにあり、もちろんテープ類もあって無難に630mあたりでしっかりとした一直線の踏み跡の作業道か古道?らしき道を降りていけます。そして560mあたりで左への南尾根に進めることでしょう。この自然林の中にはアセビ、シキミや倒れたマンサクの花も見られました。

 この南尾根以降は踏み跡もしっかりとしており、その後500mで北浜県営林の標識で最後の休憩とし、その下方あたりではタムシバが咲きかけていました。さらに標高400mで再び北浜県営林の標識に出合えば下山口の林道は目の下にあります。この後はのんきに林道歩きでキブシが満開となっており、桜咲く別荘地より志賀中学校横を通ってJR蓬莱駅(16:15)まで1時間ほどでした。 

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花の藤倉山14.4.7 ヒュウガミズキの来日岳14.4.10 カタクリの小塩山14.4.14 北山に早春の花巡り14.4.16 伊藤新道から蓬莱山14.4.19 ポンポン山の花巡り14.4.24 花のシャクナゲ尾根14.4.27