京都西山 保津川下り旧船曳路 ’13.12.1

 9月16日未明の台風18号被害は京都嵐山一帯を大きく痛めつけたのですが、そのあたりを探索してみようと出かけてきました。下流の渡月橋から入っていったのですが、大悲山千光寺下の星のやも台風被害があったのでしょうか。どうやら改修工事中のようです。

 船着き場までは異常のない様子でしたが、船着き場からすぐに足元が以前より極めて歩くにも支障ある状態となってきました。それでも最初の鉄筋の橋はOKでしたが、二つ目の鉄筋の橋は板が全てなくなり、鉄パイプの手すりがづり落ちて使用不能となっていました。鉄筋二本だけが残ってその上をそろりと渡りましたが、真下は岩と水面で落ちれば怪我ですまないでしょう。もう冷や冷やものでした。。

         
 '11.3.11 反対側から見る    '13.4.13 手前側から見る    今回赤い鉄筋二本の上を渡ったが・・

 その後は対面左岸の残り紅葉を眺めながら進むと波止堤でしたが、ここはほとんど歩くには支障なく、最後の鉄梯子もそのまま流されずに残り降りられました。そしてその後に出てくる砦跡地の石崖はほとんどなくなっており、どこを歩けばいいのかな・・との状況でした。そんな中でしたが対岸の紅葉の中をトロッコ電車が走って見せてくれました。 

             
左岸の残り紅葉を眺め    波止場最後の鉄梯子も無事    砦跡地の石崖は全滅か   紅葉の中をトロッコ電車 

 どこまでも紅葉が続いていてほしいような景色を眺めながらの岩稜ころがる河原歩きを楽しむのでした。しかし、このあたりからJRの茶色っぽい鉄橋が見えてきました。この後もあちこちで従来の岩が流されたのか消えていたり、巻道でも崩落があったり、倒木が邪魔をしていたりの箇所が多すぎ、歩くには大変危険地が多すぎます。特にJRの鉄橋下や、それ以降の最初のほうで巻道が見当たらなくなっており、やむなく川沿いの平坦地を進みました。

         
 どこまでも紅葉が続き    JRの茶色っぽい鉄橋が見え    やむなく川沿いの平坦地

 その川原先で先へは渡渉困難地ですから、やむなく急斜面の古いロープ地を肝を冷やしながら、ほとんど真上の巻道合流地点まで上がっていると一番の保津川下りの舟も下ってきました。でも ここはあまりにもこの急斜面で危険です。

     
真下には一番の保津川下り    ほとんど真上へ 急なロープ地・・

 急斜面から薄くなっている巻道にどうにか合流すると、トロッコ電車の鉄橋とトンネル地『清瀧』にすぐに着きますが、ホッとしてやれやれでした。幸いにこのあたりにはまだ紅葉が残っていましたので一息入れます。後ろの山の上には高雄パークウエイの展望台地が見えます。

         
トンネル清瀧あたりの紅葉はまだきれいでした。    

 ここまでくれば、この後の巻道や河原には荒れてないでほしいなと願いながら、10分ほどで東へ上がる尾根への分岐到着です。ここを直進するとそのすぐ先にもロープ地ですが、これらは被害なく、従来どうりの通過地でした。

     
尾根への分岐、右直進     ロープ場

 このロープ地よりすぐで大きな岩の座る河原に飛び出します。この岩上で保津川下りを待ちますが、運悪くいくら待っても下ってきませんので、すぐ先の最後の危険地を探索に上がってみましたが、どうやらその場所にあったロープ類はすべて撤去されてしまったようで、踏み跡も完全に消えてなくなり、どこが以前歩いていたところかも分からないような状態となっていました。

 河原に戻って最後の河原すれすれの渡渉地に向かいましたが、やっぱりその道(小さな岩道)はなくなっており、戻って少し崖をよじ登ってトラバース気味に最後のコンクリート堤防に上りつけました。

         

 今日はこの後は山上ケ峰から嵐山、そして松尾山から阪急嵐山駅のいつものコースを予定で出てきていたのですが、ここまでの精神状態からすっかり登り上げる意気上がらず、落合より六丁峠を上がって高尾パークウエイ沿いを小倉山へ歩くことにしたのでした。

         
小倉山への遊歩道石畳地も紅葉の穴場でしょう・・      小倉山

 その後の展望地でようやく遅いお昼休憩としながら、茫然と京都タワーや東山を眺めて、ここまで交通整理のマイク音が聞こえる喧騒の嵐山を見下ろしているのでした。下山後の渡月橋いったいの人混みを見て、人は烏合の衆の習性がどうして強いのだろうかと、電車に揺られて心の中でほくそ笑んでいるのでした。

         
 展望台から京都市内俯瞰   混雑の渡月橋    丸い 小倉山、右奥に愛宕山

 さて、最後に結果論ですが、今回の旧船曳路コースへは最初から二本目の鉄のアングルの上が、今回たまたま滑りはしなかったのですが、雨にでも濡れるともう渡るのもダメでしょう。乾いていても危ないです。いずれにしてもこの箇所が危険すぎます。
 この箇所が改善されれば別ですが、改修はまずないでしょうから、この旧船曳路歩きは今後しないでおこうと私は思います。どうぞこのページをご覧になって、よしそれなら試してみようとの考えは起こさないように願います。決してお薦めはしませんので、イエ、おやめいただくことを重ねてお願い申し上げます。

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