京都西山 空谷橋からポンポン山 ’13.12.25

 空谷橋-西尾根-東海自然歩道-ポンポン山-水声の道-川久保林道-町界尾根東の沢筋-東海自然歩道-釈迦岳-善峰道-善峰寺バス停

 今年も暮れのポンポン山徘徊をやりましょう。それにしては時間が少なすぎてトレーニングとまではいきませんでした。これまでからどうしてもポンポン山へは京都側からの歩きがほとんどなのですが、たまには気分転換に大阪府側から歩くのもいいなと空谷橋(からたにばし)でバス下車し、少し車道を戻って東へ進む尾根を歩いてみました。
 すぐに急登の階段や石段が始まりました。でも50m標高を上げればすぐにフラット地でした。そしてその後の200mの標高差がまた堪えました。途中には割に太めのヤマザクラでしょうか。この道の王様のように突っ立っていましたが、さぞ、春にはいっぱいの花を見せてくれることでしょうから、来春には再訪してみたいものです。

         
 東尾根の登山口    最初は丸木の階段その後に石段    山桜?の古木(来春同定したい)

 それにしてもこのコースは整備された後、おそらくそんなに大昔の年数でもなさそうと思われるのですが、土砂や落葉などで丸木の階段も石段も相当埋もれています。でも腐ったものはほとんどなく、まだまだ丸木階段はしっかりしており十分使える状態です。しかし、このコースは整備が十分なされている割りには、あまりにも登山者の利用が少ないように見受けます。もちろん、今日も出灰方面には登山者は向かいますが、この空谷橋バス停下車は当方のみでした。

 もっとも樹林帯ばかりで、ほとんど展望のない道に、さらに最初から急登続きです。そのようなことあたりがあまり人気のない原因なのでしょうか。そして標高500m台のなだらかな稜線が伸びてきますと4等三角点も埋まっていましたが、山歩きの中の三角点病の人たちすらも来ないのか、登山道より少しばかり入った箇所への踏み跡もない始末でした。三角点に関心のない方なら知らぬ間に通り過ごしてしまっているのでしょうか。


4等三角点 522.1m

 それでも1時間で神峰山寺から上がってくる東海自然歩道に合流しました。こちらの遊歩道なみの道も久しぶりです。この後は稜線漫歩を半時間ほどでポンポン山到着で、猫の子一匹いない静かな山頂でした。。笑、、、今日はすばらしいお天気となりました。愛宕と地蔵にこんにちは!、そして反対の南の釈迦岳へこの後に行くから待っててネ、、、と眺めてすぐにおいとまとしましょう。

     
     

 そして、カタクリ地前の水声の道を降りましょう。それにしてもこのコースもやりすぎではないの・・?というほど手入れされていますね。ポンポン山山頂から20分もしないで橋を渡って川久保林道でしたが、右への川久保でなく左へ10分で、こんどは町界尾根東隣りの沢筋へ突っ込みます。


木製の目立つ堰堤

 すぐに木製の目立つ堰堤を左岸に巻いて沢沿いを上がりましょう。右岸、左岸を渡り歩きながら、この時期はただ、歩くだけの沢筋歩きですが止むを得ません。林道から10分ほど進んだ二俣で右俣の方が太いように見えますが、、右俣よりこちらの左俣が本流のようです。
 でもこの左俣が土砂崩れとなって道は無くなってしまっています。初めての登山者であれば、あれれ、どちらへ行くの?、、という感じの所となっているような感じです。でも、ここは左俣を進むのが正解で、少しだけ谷に降りて大岩の下にある小さな岩上を歩いてから右岸へよじ登りましょう。
 この後は細いながらも踏み跡はありますから大丈夫です。また10分ほどで左手にコナラ5兄弟が見られます。ここまでくれば東海自然歩道は近いですネ。川久保林道から半時間足らずで「熊出没注意」の看板が立つ東海自然歩道に合流しました。

         
右俣支流、左俣本流が今回の道     コナラ5兄弟   「熊出没注意」の看板が合流点 

 さぁ、この後の道はなんども歩いている道ばかりですから一辺に気が緩みます。東尾根取りつきを左に見送り、次の分岐は左折するのが杉谷方面への東海自然歩道です。私はこの分岐を釈迦岳方面へ直進です。稜線歩き10分で釈迦岳到着でした。ここで20分ほど昼食タイム(10:50~11:08)としましょう。釈迦岳で食事なんてもう何年ぶりでしょうか。食事中にも15人ほどの方がポンポン山へ進まれました。今日はよいお天気で山頂も賑わっていることでしょう。

 さて、我が道はこの後に善峰寺バス停へ向かう「善峰道」を下山としましょう。この釈迦岳すぐから東北へ取りつくコースも人はほとんど入らないようで、またぞろ枯れ木などが散乱しだしています。しかし、知り合いの方の目印の布を見つけましたから、あの方も歩かれたようで何よりでした。その内にまた一緒に善峰道を踏みましょう。


善峰道下山口

 バス時刻まで余裕があるために観察です。西山古道入口に真新しく「ケンポナシ」と樹名札が下がっています。早速、落葉を拾ってルーペで検証です。う~ん、この西山古道コースを手入れされるメンバーの中に植物にお詳しい方がおられるようですが手違いがあったようです。残念ながら葉裏の毛の多いこと、葉の鋸歯が浅いこと、枯葉が褐色を帯びていること等からケケンポナシのようでした。しかし、もう一点果実の検証のために、あたりに実も落ちていないか探しましたが、見当たりませんでした。(↓画像クリックで拡大)


ケケンポナシの葉裏と右表

葉裏拡大

 さらに、あっ、ヒヨドリジョウゴだ、と近寄って撮ってみるとヤマホロシのようでした。相違点は前者がつる状の茎に肉眼でも見えるほど軟毛が密生しますが、ヤマホロシはほぼ無毛と図鑑でも説明されています。よって、今回ルーペで撮ったのですが、そう毛らしきものが見当たらないための同定です。
 なお、仲間にもうひとつマルバノホロシもありますが、こちらは前二者とは異なり、葉が3~5片に割れこむことはなく細長い単葉であります。今回枯葉となっている葉で割れ込みらしきものが見えたようです。もちろん、花時には他の区分点で同定可能ですが、晩夏から初秋にかけて咲くころに花もじっくり見て確実な同定をしてみたいと思っています。


ヤマホロシ(ナス科)

 今回は空谷橋バス停8:20から歩きだし、ポンポン山9:45~50で釈迦岳に10:50~11:08昼食タイムとし、善峰寺バス停12:00~24の3時間半の散策でした・・これではトレーニングにはなりませんネ(トホホ・・)

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