奥越 取立山の花 ’15.5.26 晴

 ミズバショウで知られる取立山へ花巡りとした。今年の花暦の速さからやや遅きに失したが、例年のミズバショウ(サトイモ科)の時期とは異なる花々に出合えた様子で十分なる満足感の取立山となった。歩いた道は大滝コースからこつぶり山、そして取立山の山頂より登山口駐車場への周回とした。

     

 ミズバショウ咲く取立平の小さな湿地帯では雪もまだ少し残っていたのだが、消えた所にはミツバノバイカオウレン(別名コシジオウレン)、イワウチワ、ショウジョウバカマやタムシバがまだまだ咲き誇っていた。

       
ミツバノバイカオウレン(キンポウゲ科)    イワウチワ(イワウメ科)     タムシバ(モクレン科)

 こちらの山域ではツツジの仲間はこの時期ではユキグニミツバツツジとムラサキヤシオが見られるのだが、この二種の相違点を確認しながらの山歩きも楽しめた。前者の同定ポイントは葉柄が無毛なのが分かり易いし、もちろん葉は三つ葉である。また後者の場合には短い雄しべの花糸基部に毛があり、長い雄しべは無毛であるのがポイントだろう。この二種の花色は当然後者のムラサキヤシオの方が紫色がずっと濃いので、花色だけでも違いが分かるだろう。

     
 ユキグニミツバツツジ   ムラサキヤシオ 

 スミレはもちろん、この時期だけにそんなに出会えないのは仕方ない。今回はオオタチツボスミレ、スミレサイシン、ニョイスミレ、ニオイタチツボスミレが見られるくらいであった。

     
 オオタチツボスミレ    スミレサイシン

 白色のミヤマカタバミも咲いていたのだが、やっぱりピンク色のミヤマカタバミは出逢いの頻度が極端に少ないため、いつ出会ってもやや興奮気味である。ミヤマカタバミと言っていたのだが、他のHPを見るとコミヤマカタバミと書いたページを見るが、たしかに葉先は丸っぽいが、ならばその根拠のもうひとつ「花の基部に黄色い斑が入る」とは見えない。やっぱりミヤマカタバミと同定しておこう。なお、白いミヤマカタバミは見向きもせず写真も撮らなかったのは失敗だった。


ミヤマカタバミ

 いろいろ山野草の花々が多く咲いており、このページへのUpに全ては載せきれないのが残念だが、あと少しだけ見ていただこう。

         
 サンカヨウ(メギ科)  ヤマエンゴサク(ケシ科)  マイヅルソウ(ユリ科)  ユキザサ(ユリ科)  フデリンドウ(リンドウ科)

 他にみられた山野草たちは次のとおり

 ツルキンバイ、チゴユリ、ウワバミソウ、ホクリクネコノメソウ、エンレイソウ、サワハコベ、ニシキゴロモ、キランソウ、コウライテンナンショウ、ツクバネソウ、ミヤマキケマンなど。
それに私は見なかったのだが、滝壷あたりで黄色の花が咲いていたとの声は、どうやらリュウキンカ(キンポウゲ科)のようだ。


 続いて樹木たちの花もそこそこ咲いていた。

         
 ウワミズザクラ(バラ科)  ガマズミ(スイカズラ科) ユズリハ(ユズリハ科)雄花   ユズリハ(ユズリハ科)雌花  アカモノ(イワハゼ)(ツツジ科)
         
 ウラジロヨウラク(ツツジ科)  タムシバ(モクレン科)  ミヤマシグレ(スイカズラ科)  ツルシキミ(ミカン科)  ヒメモチ(モチノキ科)

 その他にも樹木類ではクロモジ、イワナシ、ナナカマドにホオノキなどが咲いていたかな・・・。二日目の山の花もいろいろあって頭の中がごっちゃになり、なかなか思い出せないのが悲しい~

 ↓の画像は大滝、こつぶり山からの白山、取立山

     
 落差30mといわれる大滝    こつぶり山からの白山展望はすばらしい
 
 取立山山頂1307.2m、後ろに白山

 

 本日は11時過ぎから5時間弱も福井の山への花ハイクをゆっくりのんびり楽しんだ。この後は明日の越前と加賀の二つの大日山縦走に備えて東山いこいの森へ降ってテント泊としよう。


明日登る越前甲山に加賀大日山の夕景を眺めてからテントでグ~・・・(左の方の頭は富士写ケ岳)

 同行者より軌跡、時間の記録をいただきました。ありがとうございます。

                    登山口10:45~11:06(昼食)-大滝11:40-こつぶり山13:10~13:21ー湿原13:30~13:44-避難小屋13:54ー取立山14:36-登山口15:46

 翌日に登った越前甲山から大日山はクリックで!

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