越前 北陸路の早春譜 '13.3.30 晴のち曇り

 越前にある里山の草花を楽しみました。その村国山にも春が訪れていましたが、来月になるとさらに満開の花々が華やかに待ち受けてくれることでしょう。

出会えた花々を並べてみます。でも何と言っても量といい、華やかさといい代表はカタクリ(ユリ科)でした。


スプリングエフェメラルで山野草の女王として親しまれています。


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 続いてさまざまな春植物をご覧ください。

 スミレ類はタチツボスミレはもちろん咲いていましたが、それ以外にはテリハタチツボスミレとスミレサイシンとの二種しか見られませんでした。

 続いてネコノメソウ類ですが、今回はヤマネコノメソウとホクリクネコノメ二種しか見つけられませんでした。

ネコノメソウ類は全国に多数あり、加えて近年細かく同定される傾向にあるようで、情報が飛び交っているのが現状のようです。ここでよく似た種のポイントのみ同定ポイントを整理してみましょう。

● ホクリクネコノメ 高さ約10cm。茎は暗赤色を帯びる。茎葉は無葉又は1対を対生し卵形ー楕円形で6-10個の鈍鋸歯がある。脈が浮き出ている。苞は茎葉と同形で鮮黄色。萼は直立し淡緑色。葯は8個で暗紅色。葯はから長く飛び出す。

● サンインネコノメ 高さ約10cm。茎は暗赤色を帯びる。茎葉は無葉又は1対を対生し卵形ー楕円形で6-10個の鈍鋸歯がある。脈が浮き出ている。苞は茎葉と同形で鮮黄色。萼は直立し淡褐色。葯は8個で暗紅色。葯はから長く飛び出す。

○ ボタンネコノメソウ 高さ約10cm。茎はやや褐色を帯びる。茎葉は卵円形。苞は下部は卵形で長柄で黄緑色。上部は広卵形で黄色。 萼は直立し暗紅褐色。葯は8個で赤褐色雄しべは萼の長さの1/3程しかない。

○ アカヒダボタン 高さ約10cm 多年草。茎葉は卵円形で、上部の苞は広卵形で鮮黄色 花は花弁がなく、萼は直立し赤褐色。雄しべ8個は萼片と同じか少し短い。葯は黄色。ボタンネコノメは雄しべが萼の3分の1程度と短く、萼の色もくすんだ赤褐色。

○ キンシベボタンネコノメソウ 高さ10cmほど 苞は黄緑色 茎葉は1対、対生。葉は脈が盛り上がって目立つ 茎は赤褐色を帯びる 萼裂変が黄緑色 雄しべ8個は萼片より短く3分の2くらい、葯は黄色

☆ ヒメヒダボタン 高さ5-15cm。茎はやや暗紅色。 茎葉は無いものが多い。苞は楕円形ー広楕円形で鮮黄色。 萼は直立又は閉じ気味で黄緑色。 葯は8個で黄色。雄しべの先の葯は萼と同じくらいで飛び出ない

☆ ヒダボタン 高さ5-15cm。茎は暗紅色。茎葉は無いものが多い。苞は楕円形ー広楕円形で鮮黄色。萼は直立又は閉じ気味で黄緑色。葯は8個で暗紅褐色。雄しべは萼より短い。

◎ ツルネコノメソウ 高さ5~15cm、茎葉は互生、花後走出枝を四方に出す。葉は円形で鋸歯があり、表面に毛が散生する。萼裂片は淡黄緑色で平開、雄しべ8個、葯は黄色、雄しべは萼より短い。

◎ ネコノメソウ 高さ5-20cm。茎はやや褐色を帯びる。茎葉は対生し広卵形で、3-8の鈍鋸歯がある。苞は茎葉と同形で黄緑色。萼は直立し淡黄色。 葯は4個で黄色。雄しべの先の葯は萼から飛び出ない。

◎ ヤマネコノメソウ 高さ10-20cm。茎は黄緑色。茎葉は互生し腎円形で、平らな鋸歯がある。苞は茎葉と同形で黄緑色。 萼は平開し黄緑色。葯は8個で黄色。雄しべの先の葯は萼から飛び出ない。 全体に白長毛を散生する。

 最後に樹木ですが、キンキマメザクラ、タムシバが多く咲き、アブラチャン、ユキツバキ、ヒサカキもわずかに咲いていました。

 (内容の記述等に間違いがあればお知らせいただけるとうれしいです。)

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