ヒロハツリバナ(ニシキギ科)果実には4個の翼が目立ちます。この後に4裂して
橙赤色の仮種皮に包まれた種子を出します。
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 ツリバナの仲間には低山でツリバナ、エゾツリバナ、サワダツがあり、やや高い山地にはオオツリバナやヒロハツリバナが見られ、そして亜高山帯の林縁にはクロツリバナが分布します。
もちろん、それぞれ花、果実に特徴がありますね。これも近縁種の数としては少ない方ですからその違いを覚えるのはそう難しくはなさそうです。

特徴

ツリバナの実は球形で翼はなく5裂する。エゾツリバナは日本海側で大きな葉をつけるもの。サワダツは沢沿いに多く花色が暗紫色と珍しく実は球形で翼はなく4裂する。以上が低山で見られます。

オオツリバナは山岳地で比較的個体数が少なく、実は球形で4~5裂する。ヒロハツリバナの実には著しく発達した翼が4個あり、裂開前とがらりと様子が変わります。この二種は山地の標高の高い地で見られます。

最後に夏山時アルプスなどへ向う途中の亜高山で見られるクロツリバナは暗紫色の花を咲かせ、よくこれ何?と声が上がります。翼は大きいが3個ですから、花も実も特徴的ですぐに見分けがつきます。