甲州 倉岳山と高畑山’09.2.6 晴れ

梁川-唐栗橋-最後の水場-立野峠-倉岳山-穴路峠-天神山-高畑山-石仏-小篠-鳥沢

 今回の二日目は期待どおりの天候となった。さぞ富士はきれいだろうと心は弾んだ。唐栗橋登山口から月屋根沢の沢音をBGMに快調に歩を進める。

 登山口から半時間でほどなく10本ほど雄に20mはあろうかという巨木のトチノキ軍団が待ち受ける箇所に到着だ。足元には茶色く涸れたトチノキの落ち葉とともに白っぽいホオノキの枯葉も散乱している。どれがホオノキだろうと探すもトチノキに比べてあまりに細く見え目を凝らさないとなかなか見つからない。

軍団の親分トチノキの巨木が睨みつけている。 軍団からすぐに最後の水場、昼食用に補給だ。

 道は次第に急登を増すが、やっと富士に会えるとの気持ちが強いだけにそんなに苦にはならない。立野峠まで押し上げ稜線に乗ると樹林帯の向こうに白雪の富士がひょっこり顔を見せてくれた。よし倉岳山頂上から楽しもう・・だが、その先の倉岳山(2等三角点990m)への直下が更なる急登でやはり辛い。

 梁川駅から2時間弱で頂上へ到着だ。いよっ、待ってました!これぞ冨士山だ。。。

道志二十六夜山その奥に鹿留山、杓子山を前景に鎮座

 この画像はズームしたもの、実際の頂上からの様子は次のような感じで松の木などが雰囲気を醸し出しており、道志山塊の菜畑山、今倉山、二十六夜山の小さなピークの上に雄大な冨士山である。

南西よりの展望、右は北側展望、右端が大岳山、次が御前山の奥多摩の山、次が権現山、手前扇山だ。

 2等三角点の倉岳山で十分展望の山座同定が楽しい。北西寄りの大菩薩連稜の山並みを見つめて小金沢山黒岳、大蔵高丸か、、、明日は北側一番手前の扇山と西隣の百蔵山を登るのだと一人悦にいる。

 倉岳山から東へ急な下りをやり過ごして穴路峠からまた登るとすぐに小ピークの天神山だが、ここは北よりの展望はグーだが、冨士山側は樹木に阻まれている。

左が百蔵山で右は扇山が並んでいる。 天神山からの富士は松が邪魔してる・・

 天神山から小さなピークの稜線を20分行くと高畑山(3等三角点982m)到着である。大月市が秀麗富嶽十二景を定めたのは平成4年で、現在のパンフレットにはその前ころ(おそらく平成2〜3年頃だろう)に撮影の高畑山からの富士は実に見事であり、私はこのパンフを見てすばらしい富士だ、この山から同じ富士を眺めようと思い立ったものだ。

 ところがである、その頃からもう17〜8年は経過しているだろう。パンフのような景色にほど遠くなっているのは実に残念である。その理由は富士側のヒノキ2本が大きく成長し、更に左側の松の木も枝が伸びて富士が泣いている。もっと言うならあと2本のヒノキもそろそろ大きくなりかけており、このまま放置すればヒノキ4本が富士を完全に隠すことになるのは必死であろう。

 このような実態を大月市はご存知だろうか?、「日本一美しい富士が見られる大月市」と随所で大々的にPRしているが、目にあまる部分は手を入れないとと思うのは私だけだろうか・・

看板には八つ当たりの落書きで傷がいっぱい このありさまでは富士の景色にほど遠い・・
寄って撮るも左右の枝がうるさ〜い! ズーミングもここまでか?、、何が9番山頂か・・

 なお、大月市によるパンフレットの高畑山での説明書きは次のとおりである。

九番山頂高畑山(981.9m)。山頂付近の北面は樹林だが南面は広々としており、視界が大きく開ける。南西方向に冨士山がどっしりとそびえ、それをひきたてるかのように御正体山、杓子山、三ツ峠山などが連なる。

 私は大月市の秀麗富嶽十二景に魅せられて何度も足を運んでいる一人であるが、山頂からの富士の景色、とりわけパンフとあまりに相違するのはやはり高畑山だろう。羊頭狗肉も甚だしい!、何とか大月市が山頂整備に手を入れられることを祈らずにはいられない。

頂上でゆっくり昼食後、北側へ下り、石仏へ着く 鳥沢へ帰ってくると西日のシルエット倉岳山高畑山

 JR鳥沢駅で時計を覗くと13時前だ、よしこれなら岩殿山からも富士が見られるだろうと思い急遽向かった。

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