大峰オオヤマレンゲの八経ケ岳’14.7.8 曇り

 「7/8、気象庁は、沖縄本島中南部や北部に大雨、沖縄本島地方全域に暴風・波浪の特別警報を発表し、引き続き、大雨や暴風や高波、高潮などに最大級の警戒を呼びかけている。」そんな中にあって関西圏はまだそう緊張感は少ない。

 我らはツアーにより予定どおり大峰へ、オオヤマレンゲを目指して八経ケ岳へ登ってきました。雨は覚悟の上でしたが、どうにか雨具を最後まで着用することなく曇り空の山歩きができました。きつい急登の道にも参加の皆さんは十分ご満足いただけた山歩きとなったようです。

 さて、大峰山というピークはないのですが、紀伊山地の中央部にある山岳地域で、山上ケ岳(1719.2m)、八経ケ岳(1914.9m)、釈迦ケ岳(1799.6m)などからなる山並みの総称と言われています。その近畿の最高峰である八経ケ岳にあるオオヤマレンゲの群生地があります。

 そもそも、このオオヤマレンゲは明治時代に故白井博士により発見されたものといわれ、昭和3年に国の天然記念物に指定されているほど貴重なお花でもあります。この種はモクレン科でタムシバ、コブシなどと同じ仲間ですが、気品さがあり、天女花ともいわれて山歩きをする方達には特別に愛されているものです。

 今年の開花は例年に比べて相当の遅れが目立っているようです。今回も見たところ全体の3分咲きというところでしたでしょうか。まだまだたくさんの蕾が開花を待っているように見受けました。これからまだ10日は十分見ごろは続くように感じましたが・・・

         

 そして、他にも植物たちが目を楽しませてくれます。(以下画像クリックで説明等)

 他にマイズルソウも鹿の食害防止柵の金網に守られ、群落で咲いていました。それに山野草では黄花のコナスビ、白花で花冠5~8mmと小さなタニギキョウの花たちが満開でいっぱいでしたが、気のつかない方の方が多いのではないでしょうか。またミヤマムグラも小さく白花の残花を見せていました。
 また、樹木では登山道沿いにシロヤシオ、ツクシシャクナゲ、メギ(別名コトリトマラズ)の木が目に留まるほど多くあり、ヤマボウシ、ツルアジサイ、イワガラミ、エゴノキなどの白花が咲いていたのが目につきました。また、下山口近くでは猫も喜ぶといわれる白くなった葉でわかる、マタタビが花の開花を知らせていました。
 ただ、稜線上で、ショウキランを見ていただこうと目を皿のようにして探しましたが、残念ながら見つけられませんでした。でも聖宝宿跡あたりにはナツツバキの白く大ぶりな花弁が落下しており、一面に散らばっていました。このナツツバキに出会えたことはラッキーでもありました。

 さて、最後になりましたが、八経ケ岳といえば深田久弥の日本百名山でもあります。関西では大台ケ原、伊吹山と三座しかない一つであります。深田久弥も書いています。『大峰山の奥駈道を山上ケ岳から大普賢岳、行者環岳までの間は、縦走路の中で最も険峻とされている。夕方おそく弥山の山小屋に着いた。翌朝、残雪を踏んで八経ケ岳の頂上へ登った。1915米、近畿の最高地点である。空はよく晴れ、大峰山脈の諸峰をはっきりと望んだ。ここからさらに南へ縦走路は延々と続くが、私はその最高峰を踏んだことに満足して山を下った。』と大峰山のページを結んでいます。

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富士山の花14.7.15~17