京都北山 愛宕山 ’14.5.25 晴

 清滝-ケーブル道-水尾別れ上-愛宕山-三角点-大杉谷-清滝

 九州からフェリーのサンフラワー号で朝に帰京でしたが、予報を読んで家よりも山へ直行の方が楽しいですね。。5月下旬ともなれば樹木の花たちが咲いているだろうと久しぶりのケーブル道から愛宕へ登ってみました。そしてお目当てのオオウラジロノキと予想外のウラジロノキの開花時にようやく出会うことができたのでした。

     
 このトンネルは崩れていない    新緑の中に旧駅舎跡

 そして、山の緑もまだまだ若い緑色で美しい季節です。そのような中にあってミヤコツツジの花彩がことのほか美しく目に飛び込んできました。そう満開となっていたのでした。比較的マイナーなツツジですから少し触れてみましょう。実はこの種はヤマツツジとモチツツジの自然雑種のツツジなんです。色合いが独特でツツジの中では遅咲きですから、これからもどなたでも目にとまることでしょう。。 

     
 ヤマツツジ  ミヤコツツジ  モチツツジ

オオウラジロノキ(バラ科リンゴ属)

 そして、本日のお目当てはオオウラジロノキ(別名オオズミ)でした。この種はよく知られるズミの仲間であるバラ科リンゴ属です。でもオオウラジロノキは10^15mと高木になりますから、開花時でもなかなか手に取っての撮影は無理がある種で、これまで写真は撮れていなかったのです。
 もちろん、晩秋の山歩きの中では落下しているリンゴの実のような姿の2^3cmの果実はよく目にしていますが、2^3cmの花そのものを撮りたくて、この時期を心待ちにしていました。ところが結果的には1週間は遅く、花が終盤となってしまっていたのは悔やまれました。
 でも、やっぱり、樹高あり写真は容易ではありませんでしたが、なんとかその花姿を見ることができ、感激ものであったのはもちろんでした。名の謂れはウラジロノキに似て実が多きいことからの名であり、また別名としてのオオズミともいわれているのですが、こちらはズミの果実(1cm以下)よりもずっと大きいことからの名でもあります。

     

 この後には思いがけなく、ウラジロノキの花(1~1.5cm果実は1cmほどの楕円形で小さい)にも出会えたのです。こちらも同じバラ科ですがナナカマド属からアズキナシ属に変更されています。このウラジロノキも上記のオオウラジロノキと同じく、10^15mと樹高があり、幼木時の3^5mくらいでは花は咲きません。そんなことからこの種も手にとっての撮影はできていませんでしたから、うまく手に取れる高さに枝が段差の上で撮れて大満足となりました。

     
 花も葉もアズキナシに似るウラジロノキ    葉裏が白いのが名の謂れ

 他に咲いていた草本類はタニギキョウが満開の花時で多数咲き、ハクサンハタザオ、クルマムグラやムロウテンナンショウ(付属体の先がマッチ棒状)にムロウマムシグサ(仏炎苞の先が長く伸びる)が咲いていたくらいでした。

     
 ムロウテンナンショウ   ムロウマムシグサ 

 木本類ではさすがに樹木花の季節です。これからもどんどん見られることでしょう。今回はヤブデマリ、コバノガマズミ、ツリバナ、コマユミ、アリドオシ、ウスギヨウラク、カマツカ(蕾)、ゴマギ(蕾)などが見られました。また、社務所あたりに植栽されていたのはカラタチで花時に初めて出会えました。

         
 ヤブデマリ(スイカズラ科)    ツリバナ(ニシキギ科)    コマユミ(ニシキギ科)
         
 アリドオシ(アカネ科)   ゴマギ(スイカズラ科)    カラタチ(ミカン科)

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