京都西山 カタクリの小塩山 ’14.4.14  晴

 今年も満開のカタクリ群生地を訪ねました。大都会、京都市の南西の外れの西山にある小塩山(642m)の山頂は淳和天皇の遺灰を散骨した場所とされ、大原野西嶺上陵(淳和天皇陵)があります。また、NTT,関電、大ガスなど多数の中継アンテナが建っており、地元では親しみをこめてアンテナ山とも呼ばれているようです。

 そんな低山の歴史は古く、神代の昔からカタクリも咲き乱れて長い年月を過ごしてきたようです。しかしながら、近年の生活様式の変遷や地球温暖化の影響もあって、カタクリの西限ともいわれるようになり、また動物の食害等によって極めてその数を減らしているのは残念です。

 そのような中にあって心ある人たちによって保護活動が続き、どうにかその花々たち山の自然が戻りつつあることは喜ぶべきことで感謝しなければなりません。普段、山歩きや花などにもそう感心のない方々までも、この時とばかりカタクリに引き寄せられるがごとく、魅了されて人々が集まっているのです。

 天候をにらんで、土日を避けた月曜日は穴場でしょうか。比較的静かなお花畑の花々を眺めて、まさに山笑う雑木林の森が殊の外うれしい一日となりました。まずはそのカタクリからご覧ください。ただ、白花のカタクリには目があいませんでした。また、このカタクリに集まるといわれる天然記念物のギフチョウも羽化したばかりで何頭か舞っていましたが、写真にまでは至りませんでした。

         

 カタクリ群生地にはいろいろなお花も咲いていました。これら以外にもマキノスミレ、エンレイソウが咲き、ウグイスカグラ、ヤブサンザシはこれからのようでした。いつも見られるミヤマハコベの姿はなかったようです。それにギフチョウの食草でもあるミヤコアオイのお花は落葉の中だったようで探し出すまでにはいたりませんでした。

         
 シハイスミレ    シロバナニシキゴロモ    ヤマネコノメソウ
         
 ミヤマカタバミ    ニリンソウ    ツルシキミ

 カタクリ群落を堪能させていただいた後には他の谷にも挨拶してきましょう。今日はミヤマカタバミ、ヤマルリソウが一番の数でしたが、そんな中でのお気に入りはトウゴクサバノオとこちらの山域ではネコノメソウの仲間で最終ランナーでもあるニッコウネコノメソウでした。

     
 トウゴクサバノオ    ニッコウネコノメソウ

 コバノミツバツジがまだまだ咲き初めでこれからのようです。イヌガヤも雄花をしっかりつけて花粉症者には大敵でした。それに京の三大祭で練り歩く女官や牛車などにつけられるフタバアオイもまだまだ蕾ばかりでした。なお、イチリンソウはもう一週間ほど先のようでした。

         
ヤマルリソウ   ヒトリシズカ  カテンソウ  キンキエンゴサク  フタバアオイ

 ホームヘ