京都北山滝谷峠より芹生峠分岐の魚谷山’13.11.24

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 貴船の料理旅館街を足早に通りぬけて奥貴船橋の滝谷峠登山口からいよいよ谷筋歩きの山道となります。小さな滝を右に見ると谷がやや荒れてきだします。道沿いには古いロープも見られますが、細い道で左側の流れへ切れ落ちた左岸を滑落しないように注意しながら進みます。そして少しで植林帯の伐採地あたりからは次第に水の流れが消えて谷の中の石を踏みながら上がると、奥貴船橋からほどなく滝谷峠で40分ほどでした。

 
滝谷峠

 今回はこの峠から下って細ケ谷へ向かうのではなく、この4差路を北向きに緩やかな尾根を登ります。尾根には草もなく、お好きなところを踏みながら進み、小さなピークを繰り返して行けばP760でした。この地は西方向が伐採されているために、これから目指す尾根から魚谷山も見られ、その手前の斜面の紅葉がまだまだきれいに残ってくれていました。

         
 P760地は見晴よい    斜面の紅葉は見事、左が魚谷山    左一本杉奥には愛宕山と地蔵山

 すぐに芹生峠分岐に着きますときれいに坊主となって伐採されてしまった斜面の下方には峠の作業人まで見られます。もちろん東方面への山並みが紅葉と植林とのグラデーションできれいに広がっています。花背峠の天狗杉奥にはドコモの紅白の鉄塔も目印となっています。ひとしきり展望を楽しむとこの後は雑木林の尾根歩きが待っています。

 
下には芹生峠、天狗杉の向こうにドコモ鉄塔

 小さなアップダウンを繰り返しながら西へ西へと進んで降りたり上がったりします。その間のほとんどの木々は葉を落としてしまっていますので、樹木観察もそうできません。でも足元に見慣れたオオウラジロノキの赤く染まった果実のころがりを発見すれば、お~ここにもこの木があったかとうれしくなってその本体を思わず探すこととなります。

     

 思わぬ長い歩きだなと思う頃に尾根三叉路のピーク、でもこれより南へコースを切り替えればすぐで柳谷峠ですから、休まずに進みましょう。降り立った柳谷峠はこれぞ北山の峠らしいというほど素敵な雰囲気の醸し出す場所でもあります。
 でもほとんど紅葉も終わってしまっていますから、山頂はすぐなために目の前の緩やかな斜面を直に登ってしまえば5~6分で魚谷山(816.2m3等三角点)でした。半時間ほど山頂の憩いでしたが、そこへ単の男性は道が薄くて参りました!、これより魚谷峠へ下りますと通過して行きました。

     

 細ケ谷は確かに落葉で踏み跡は消されてしまっていました。谷を降れば特には問題はなかったのですが、一部土砂の崩れがあった要注意箇所もどうにか通過し、今西錦司博士のレリーフや三角点にも挨拶し、北山の小屋発祥の地でも説明版を見て遠き日の思いをはせたのでした。先人の愛した北山はすばらしく、これからも足しげく通いたいと思わせる何かがあろうというものです。そしてすぐにも細ケ谷に多いカエデ科のチドリノキの紅葉がきれいなのも確認して心和ませました。
 その後の流れの岩の上で囀るのはカワガラスでしたが、動きが早く水の中に潜ったり、カラスというくらいですから体全体が黒っぽい為に上手く撮ることはなりませんでした。尾っぽをピンと後ろ向きに伸ばすその特徴その姿そのものでした。

         
 今西錦司博士のレリーフ    今西錦司博士が友人より貰い受けた三角点   今西、西堀栄三郎氏など京の岳人の話 

 

         
 細ケ谷の紅葉    チドリノキUP    カワガラス(中央白石の上)画像クリック!

 あずき坂は分岐すぐ上まで林道が伸びてきているように谷からでも見られました。そのまま谷を降るとすぐに林道に上がり、わずかに左へ進んで谷へ入ろうとしたところ、左上一帯はただ今伐採中のようで、谷には伐採後の木々が散乱して滝谷峠道へは完全に邪魔している有様でしたが、どうにかそれらを乗り越えながら進むと今度は土砂崩れ地で、そこをどうにか上がって、すぐに滝谷峠へ辿り着けました。

 朝ここの峠を通過した時には静かなものでしたが、帰りには2人の自転車組と3人の登山者が休んでおれました。こちらはまだまだ先が長く、最後の貴船口への急坂下りが植林帯で暗くなっては困るとのことで先を急ぎましょう。

 予定どうりケルンの貴船山から三角点地の貴船山(699.8m2等三角点)を踏んで、樋ノ水峠、その後にはダンコウバイやヤマコウバシなどを観察して樋ノ水峠分岐より二ノ瀬ユリに出ます。このユリ道は砂利道というのか小石多く結構疲れた足にはよくありません。

         
 貴船山    ダンコウバイ(クスノキ科)    ヤマコウバシ(クスノキ科)

 大岩、夜泣き峠分岐より左側の道を少し進んで、右側へ古木の大木地先には左に分岐標示あり、その岐れを貴船口への急な坂道、貴船口へ10分ほどで無事に下山となりましたが、叡電についてびっくり観光客で電車は通勤ラッシュなみの混みようには大変でした。なお、本日の歩きは8:30~15:40までのほぼ7時間の歩きでした。

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