中国  蒜山三座縦走  '12.5.30 前泊日帰り

犬挟峠-下蒜山-中蒜山-上蒜山-百合原牧場-スキー場駐車場

 花の百名山の蒜山を縦走しました。もっともハンカイソウは花時ではなく、イワハゼなどありふれた花との出会いです。犬挟峠登山口一帯の湿地帯の花時を見定めた時期にも今後歩いてみたく思います。今回は前日の列島大気不安定からの雨も止んでなんとか快調に縦走することができました。登山口すぐにタニウツギ、ヤブデマリ、コバノガマズミが満開です。

 
歩き始めて半時間の雲居平で振り返るとこのような雲海の景色が広がっていました。

 
前方の下蒜山方向への道は続き

 急な階段からササ原続く五合目の雲居平まで上がってくると、雨に濡れたササが足元を濡らしているが、気にせずどんどん前進です。そしてグミやヤナギが咲き、サワフタギも咲き初めとなりだしています。さらに登りが急になってくると鎖がある岩つきの道となって、汗しながら下蒜山(1100m、3等三角点)山頂に上がります。


下蒜山山頂からの大展望、右より船上山、矢筈ケ山、大山、烏ケ岳、一段下がって上蒜山に中蒜山が指呼の間で、その左向こうに三平山、朝鍋鷲ケ山、毛無山、尖った金ケ谷山

 期待どおりの展望に大満足でしたが、まだまだ先が待っています。10分で山頂を辞して、フングリ乢への下りにかかります。本日の縦走中一番の大下り(約300m)で、当然同じくらいの登りも待っています。でも道沿いにはイワカガミ、イワハゼ、レンゲツツジ、サワフタギなどの開花を楽しみながら進みます。そしてブナ林を見ているとすぐにそのフングリ乢でした。
 さて、これからが登りだと言い聞かせながら一呼吸いれます。そしてなんとか急登をやっつけて30分ほどで塩釜冷泉からの分岐を左に見て登り、振り返ると下蒜山の頭も低くなっています。


中蒜山直前から下蒜山を振り返り

 すると避難小屋のある山頂へはすぐでした。中蒜山山頂は1122mということで「イイフウフ」の語呂合わせにより、ご夫婦での登頂が多いとのことでした。ここからの展望は蒜山高原盆地の見晴が箱庭のように広がって、今さっきの登りの苦しみをすっかり忘れさせてくれます。昨日の荒れた天候の翌日なのに、このような山並みが見られたことに大きな感謝でした。

     
 上蒜山の奥には大山の北側の船上山など    西側には蒜山高原の奥に三平山、金ケ谷岳など

 すこし長めに休んでいよいよ最後の上蒜山を目指します。ユートピアといわれている草原をルンルンで歩き、こんなに高いところなのにウマノアシガタがいっぱい咲いています。そしてレンゲツツジも多数見られ、チゴユリにユキザサも咲き誇っています。またヤマツツジもちらほら咲きかけています。
 もちろんそこそこの急登もありますが、そう厳しい道でもありません。ブナが出てきたなと思うと樹林の中の小さなピークが上蒜山の山頂のようでした。でも三角点地はわずかに低いところに埋まっており、山頂より5分のヤブ漕ぎでした。もちろんここも展望なく、若いホオノキを確認してすぐに戻ります。もっともこの上蒜山が日本200名山のようですが、どうして・・?の感じでした。

         
 上蒜山の山頂(1202m)    三角点地へはご覧のとおりヤブ漕ぎ    往復10分で2等三角点地へ(1199.7m)

 さぁ、この後はもう下るだけだからとホッとしながら槍ヶ峰へ降ります。この間もなかなかブナ林など雰囲気のよいところです。ブナはもちろん、仲間のカシワが道沿いに多数見られました。それに花までつけてくれています。

     
 すばらしい雰囲気続き・・   カシワの雄花 

 ところが次第に下り道も急坂が続きます。それに足元もよくなく、滑り易そうなことで気を緩めると転げ落ちそうな道です。最後まで注意しながら下ります。それにしても私にとっては珍しいこんなウツギも咲いていました。ウツギの白花です。帰宅後調べると、どうやら開花直後は白色で次第に紅色に変わっていくニシキウツギのようです。

 
 ニシキウツギ(スイカズラ科)

 そしてスキー場駐車場へほぼ5時間で下山でした。やはり花の百名山の花であるハンカイソウの時期にも歩きたいなと心に決めました。本日見た主な花々は次のとおりです。以下画像クリックで拡大

ヤブデマリ サワフタギ イワハゼ ウマノアシガタ レンゲツツジ
イワカガミ コミネカエデ ユキザサ ミツバツチグリ ヒメハギ
クルマムグラ

 犬挟峠登山口5:55-雲居平6:20~25-下蒜山7:03~13-フングリ乢7:45~48-塩釜冷泉分岐8:18-中蒜山8:23~40-上蒜山山頂9:16~19-三角点地9:24~27-山頂9:32-八合目槍ヶ峰9:46~10:00-登山口10:45-駐車場11:00

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