大峰 八経ケ岳’09.7.4〜5 くもり

一日目 行者還岳トンネル西口-大峰奥駆道出合-聖宝宿跡-弥山小屋-八経ケ岳-小屋
二日目 弥山小屋-弥山-狼平-栃尾辻-林道出合-天川川合登山口

 いつものオオヤマレンゲをお目当てに関西の屋根とも言われる八経ケ岳1915mに登ってきました。
ことしのオオヤマレンゲは中盤を過ぎてはいましたが、それでも満開でいっぱい咲き、つぼみもまだまだ多く残っていました。
 なお、モクレン科のオオヤマレンゲは花はうつむいて咲きます。他に花が上向きに咲くホオノキとの自然交雑種のウケザキオオヤマレンゲがあり、八重咲きの園芸品をミチコレンゲといって庭木に植栽されているようです。

 

 トンネル西口からの道はいきなりの急登のためにいつもバテル人がいますが、それを見越して超ゆっくりズムです。
 ひと汗かいたかなと思うころになると樹肌が淡赤褐色でなめらかな大木が現われ、あれは何の木?との声が出てきます。そうです、ヒメシャラなんです。この暑い時期に大木に抱きつくとなんともいえない冷涼な樹木でもあり、わたしはいつも「抱擁の木」と勝手に説明してみんなを笑わせます。
 稜線に乗り上げるとようやく大峰奥駆道出合で一本立てます。この後はこれぞ稜線漫歩の続く楽しい道、そんな中でこの時期ならまだつぼみのショウキランをみんなで探しながら歩きます。ありました!、二株だけでしたがやはりまだまだつぼみのまま突っ立っています。
 もっと歩くとなにやら道が白っぽくなるほど花びらが散らかっています。よく見るとヒメシャラの仲間のナツツバキの花びらでした。ヒメシャラは2cm前後の小さなお花ですが、こちらナツツバキは倍の5〜6cmもあるナツツバキ属では一番大きなのが特徴です。なお、もう一つヒコサンヒメシャラという仲間もありますね。これは4cm前後と中間でしょうか・・

 さらに進むと大峰の名物でもあるバイケソウの群生です。これはほとんどがつぼみでしたが、日当たりのよいところでは満開でした。小さな白花で盛りをすぎたミヤマムグラもあちこちに見られました。他にはニガナ、シロバナニガナ、ハナニガナ、コナスビなどが登山道沿いに満開でちらほら咲いていました。またカラマツソウ、ユキザサ(終盤)、サンカヨウ(緑色の果実)がオオヤマレンゲ群落地に見られました。
 なお、その群落地内に多数見られたバラ科キイチゴ属のお花はどうやら以前に大菩薩嶺で見たことのあるミヤマモミジイチゴではないでしょうか?次回は画像をしっかり撮って同定したいものですが・・
 いずれにしてもこのコースはいつも思っているとおり、お花はいたって少なく淋しい限りです。

 

弥山小屋からいったん下ると目の前に・・ 八経ケ岳頂上ですが今年もガスが・・
 

 弥山小屋も年々食事など改善されているようで以前よりみんなの不満は少なくなったような気がします。布団もきれいで暖かく、熟睡の翌日は弥山に立ち寄り天川神社奥宮へ安全祈願した後はほぼ下り一辺倒のロングな小道を天川川合まで歩きます。

 途中ガレた小さな沢筋には関西では珍しくカエデ科のオガラバナが満開でお花をいっぱいつけて咲いていました。そばにはナンゴクミネカエデも沢山の若い果実を見せてくれました。

 さらに下ること1時間ほどでブナ林の癒しの森が続きました。可能ならこの一帯にテントを張って気の会う仲間たちと日がな一日人生を語り合いたいほどの衝動にかられました。

 最後は残花のササユリとイチヤクソウを愛でて楽しい山行を締めくくってくれました。ありがとうササユリさ〜ん!!

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