北八ケ岳     ’09.1.10〜12 曇り・晴・雪

京都=渋御殿湯(泊)-パロラマコース出合-唐沢鉱泉分岐-黒百合ヒュッテ-中山峠
-ミドリ池分岐-本沢温泉(泊)-中山峠分岐-シラビソ小屋-稲子湯=京都

 樹林帯の深雪の世界で北八ツ第一の展望を持つ冬の天狗岳に登ろうと万難を配して22名で出かけたが、残念ながら一日目のみやや足色揃わず、予定の行動を一部変更することとなってしまいお目当ての天狗は敗退せざるをえなくなってしまった。

 安全をきしての行動変更はリーダーの苦渋の選択で的確なる判断といえるだろう。しかしながらできれば2500mを越える厳冬期の冬山展望を期待していたのだからやや無念さは否めない。
 でもこれだけの寒さの中の雪山歩きを楽しめたことでもあり、また次回に期待することとしよう・・・

       黒百合ヒュッテ付近のオオシラビソの雪景色 同行のyさん提供

 

渋の湯若干の遅れで到着、すぐ出発するも調子
の出ない方あり、大幅遅れにより出発地点の
渋の湯へ逆戻り、渋御殿湯に急遽宿泊
翌日は快晴、みな調子揃いどんどん進むとパノラマ
出合あたりからこのように次第に雪が深くなって
きた。
渋の湯から1:20で黒百合ヒュッテ到着、雪の大
景観に大喜びとなる。本日の行程変更で超大
休止、小屋内は休憩者でごった返す
黒百合平を取り囲むオオシラビソ、シラビソ、
コメツガなどの雪化粧がすばらしい
結局、今回の山行ではこの一帯が最高に気分
上々部分となってしまった。
雪山のテン泊者は羨望の的〜 南側の天狗の奥庭方面を見上げる。
小屋から5分で中山峠(2410m)今回の最高点
ここから南の天狗を目指すつもりが・・・
峠から天狗岳を見上げるも強風で断念せざるを
えないとのリーダー判断で巻き道を本沢温泉へ下る
こととなってしまった。     同行のyさん提供
中山峠から約400m激下り道をころげるように
さがると広ろっぱのような分岐地点を南へ
本沢温泉を目指して樹林の中を黙々と・・
この時点では後での極寒が待っているとは
知らずに・・・
黒百合ヒュッテからゆっくり2:50で本邦第二の高所
温泉で名高い本沢温泉小屋(2100m)に到着。
さすがに高所で部屋内もマイナス2〜3度、布団に
入ってもみなブルブル〜、
小屋内の湯船もぬるくて20分以上浸からないと
温まらない・・でも湯の中でも寒い〜〜隙間風が
ヒューヒュー
朝まで寒さに震えながら辛うじて眠るありさま
朝このまま目が覚めないのでは?とも心配
到着時に硫黄岳もわずかに覗いていたが、
ハッキリとは・・、翌朝は完全に雪降りの中
小屋から10分ほど登ると野天風呂あるもこの様子
では入る勇気ももちろん誰もなし 同行のyさん提供
本沢温泉の朝の外気温−11度とのこと
みどり池のある、しらびそ小屋に1:07で到着
しらびそ小屋から1:15で稲子湯と道案内あり
シラビソ林から標高を下げるといつの間にやら
落葉松林ばかりが目立つようになると稲子湯は
近い
結局しらびそ小屋から稲子湯には1:19で到着
ここもツララがいっぱい見られた。
ここで信州秘湯会の稲子湯に飛び込んだ。
ここの湯は熱い湯でさすが秘湯中の秘湯
で山のいで湯として最高であった。

 冬の八ケ岳で今回は北八ツだったが、あまり八ツを甘く見ると極めて危険であることも分った。それは手、足の凍傷の危惧である。深雪で氷点下10度を越えるとその装備が甘いとてき面であろう。八ツでもこれから2月にかけてマイナス20度くらいまで下がることもあるようだ。

 もちろん稜線での強風時には雪も吹き飛ばされアイスバーン状態も必死であろう。当然アイゼン、ピッケルなどの冬山装備とその技術も要求されるが、今回のこのメンバーの様子から撤退は致し方なかろう。

 ところで八ツでの「山のいで湯」の話題の中心となる渋の湯、本沢温泉、稲子湯が代表的な秘湯のようだが、私の思う山のいで湯とは若干期待はずれと言えば秘湯ファンの方々から叱責を受けるだろうか。

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