湖西 百里ケ岳931.3m 07.9.7 くもり 

木地山集落(中小屋)--南谷--シチクレ峠--百里ケ岳--木地山峠--北谷--中小屋

 いつもは小入谷峠から登り、根来坂より焼尾地蔵から小入谷集落への道を、早春の頃にイワウチワを求めてばかりのやさしい登路を歩いていたのだが、今回は木地山峠コースを、それも暑い時期に初めて歩くこととなった。

 しかし最初の谷筋の南谷はほとんど歩く人がないのか、道はないにひとしく最後の激急登は相当の脚が必要だったが、同行者はいたって健脚者揃いでシチクレ峠手前の稜線につき上げてホッと一息つく事ができた。
 その後のルートは一般的コースの稜線歩き、でも下りの北谷はやや勾配もきつく、スリップし易い沢筋歩きも待っており、総じて中級以上の楽しい約6時間(含む休憩のコースどりであった。

 山野草はもう今はほとんど期待できないのは承知のスタートだったが、山狭には一年ぶりのナツエビネに再会できたのが思わぬ収穫でもあった。
 ほかにも岩場にホツツジが咲き、沢沿いにはクマシデがあの独特の実をぶら下げており、大汗落とした後の稜線にナナカマドの実も赤色を帯び、そばではコシアブラも咲いている。さらにその先には大群落のシコクママコナにも感動できうれしい一日となった。

 1等三角点埋まる百里ケ岳山頂はいつも残雪の中にしか立ったことはなかったが、展望はないにひとしくいろいろある山名札などもきれいに整備されていた。また北に伸びる木地山峠への道標もはじめて目にし、ブナ林続く稜線は思わずランラ・ラン!と声が出そうだった。
 山頂一帯にはヤマボウシの実が熟れて、タンナサワフタギはまだ緑色だったが、晩春もきれいなお花の見られるいい山なのだろうか。

 7~8月のアルプス方面ばかりの夏山から、久しぶりの低山歩きに声をかけてもらった山仲間に大感謝の山となったのでした。

ナツエビネ(ラン科)湿り気のある林内に葉を3~5枚つけて咲く
シコクママコナ(ゴマノハグサ科)花喉の両側に黄斑があり、苞のふち
に棘毛状の歯牙が散生し、東海地方から九州に分布する。
チドリノキ(カエデ科)の果実、このカエデの花は谷筋でよく目にするが
この果実にはなかなかお目にかかれない。
ナガバヤブマオ(イラクサ科)カラムシ属の仲間だが、カラムシ・アカソ
・ヤブマオ・メヤブマオと近縁種も多く、同定にはどうもしっくりしない。
netで教えてもらうとどうやらナガバヤブマオと持っている図鑑
には未掲載の種であった。ホッ!
特徴は長楕円形の葉で先が尾状に伸び対生し、葉柄は長く
そろった鋸歯がある。

 

ほとんど道のない南谷の難路を登る。 百里ケ岳頂上の札は整備された。
頂上直下は登りも木地山峠側もブナ林がいい はじめての木地山峠に踏み入れた。
新しくなった道標もありがたい。 北谷でもあちこち水量豊富な渓谷に出会える。

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