京都北山東尾根から南尾根の皆子山’14.2.20 曇り後晴

平-東尾根-皆子山-南尾根-ヒノコ-皆子谷出合-寺谷出合-平 

 前回の皆子山は小野谷峠から目指したのですが、荒れた谷筋と深雪に阻まれてしまい、前坂峠手前のオゴシ102であえなく撤退となってしまいました。捲土重来、はたまたリベンジとしましょう。それにはやはりコース取りを変更です。

 いろいろ知恵を出し合い、東と南尾根の周回とする平起点となりました。もちろん、時間的な面を考慮し往路をJR堅田からタクシー利用で平を7:30のバス便より約2時間早いスタートでした。さぁ、お寺さんで準備を済ませて歩き始めましょう。
 ところがしっかりトレースで踏み固められており、ルンルンで快調に進めます。昨年1月には新雪でもあったことから2時間半もかかったのですが、今回は1時40分で山頂となりました。雪質でこうも時間差が出るのでしたが、極めてラッキーとなりました。

 そして途中の景色もいろいろあり、歩き慣れた東尾根はもういい!、と思うほどなのですが、山は来る度に違った顔を見せてくれることをあらためて知ることとなりました。837Pまでくれば最初からの急登道もほとんど緩やかとなします。
 10分ほどその先の尾根分岐の唯一指導標立つ地より、また10分先に941Pです。このピークを急下りすると北の展望地から峰床山に桑谷山がわずかに見える程度でした。でも少しでも見られれば心晴れやかな気分になれます。もちろん、皆子山山頂手前の最後の東南の展望地からも、比良から琵琶湖や比叡山の姿もみせてくれ、山頂の目前の気持ちも手伝って一層元気に歩けます。

     
 峰床山に桑谷山    比良から琵琶湖

 これだけ深い雪の皆子山には9:25着で先日の撤退の悔しさもあって、気持ちも昂るのが分かります。さらにこの平な山頂に雪庇までも発生していました。北西側から東方向でしょうか。相当の壁が高く積まれていました。


皆子山頂の雪庇

 古い銀色の山名札の柱も頭が20cmほどしか出ていません。空はあいにくで比良の両雄である武奈に蓬莱が、バッチリではなかったのが悔やまれましたが贅沢はいえません。5分ほどですぐに寒さを避けられる皆子谷源頭部あたりまで降りて一息いれましょう。

     
 皆子山の標柱も埋まり    比良の両雄であるが・・

 この皆子谷源頭部の素晴らしさは見事です。鞍部のカエデの大木そばのリョウブの枝あたりで寒風を避けて行動食タイムでした。やっぱり、皆子山のよさはこのあたりが一番でしょう。山頂の三角点に挨拶して、すぐに引き返すのでは勿体無さすぎます。これからも早春のころや紅葉の時期に訪ねて、この谷の源頭部一帯でゆったりと心静かに時を過ごそうと思うのでした。

         
皆子谷源頭部のカエデの大木   皆子谷源頭部のコナラの大木     同行者に撮ってもらいました。

 さらにこの先の尾根に上がれば、反対側から登ってくると間違えやすい支尾根がここだねなどと進みます。すぐに926Pも確認しましょう。そしてコナラの古木兄弟があたりの雑木林の王様でした。あたりにもちょっとしたスカブラも楽しめました。するとその先が三叉路の分岐(10:20)で右へは西尾根へですが、本日の我らは左折して南尾根へ進みましょう。

         
 926P地    コナラの大木、奥にも    スカブラ

 すると目の前の小さな920Pの展望地です。さすがにまだまだ青空広がるところまではいってなかったのですが、目の前に皆子山が丸く頭を広げています。これなら遠くから山座同定が容易ではないななどと話も出ます。でも右肩奥には比良の蓬莱山から権現山の稜線がハッキリ見えます。残念ながら、左側の武奈にはガスが取りつき見えづらいようでした。
 この丘のようなところからの皆子の眺めにも惚れ惚れするものがあります。皆子谷源頭部とこの展望台地は外せないこととなりました。もちろん、ここの展望台地には樹木もカマツカ、アオハダ、タンナサワフタギなどいろいろあって花時や実時も楽しめること間違いありません。


展望台地より皆子山など

 この後もずっと植林帯はなく、自然林ばかりの道が続きます。うれしいことにほとんど下りばかりで、下り道に強い我が足も喜んでくれています。ただ、数えきれない小ピークの繰り返しとなりますから、それぞれ方向を磁石確認しながらの地形図必携コースでしょう。

 終わりの方でやや急な下り傾斜が出てきますが、びっくりするほどの傾斜ではありません。コナラが多い道を目の前に杉林に突き当たればその境を左に降りて行くと、京都北山修道院の建物が見えて、ヒノコ橋手前に降り立ちました。ちょうどお昼でしたから、ここまで除雪されて乾いた舗装路のヒノコ橋前で食事(12:00~25)でした。

     
やや急な下り傾斜を    同行者に撮ってもらいました。 

 この後は叡電鞍馬駅まで3時間もの舗装路歩きを嫌って、また百井川沿いの荒れた林道を平へ向けて進みます。半時間ほどで皆子谷出合ですが、すぐ先にその谷を短く渡渉し、こんどは本流の百井川沿いにアップダウンして地図でも表記ある渡渉地でした。

         
 最初は狭い皆子谷渡渉    百井川渡渉地だが、ここは無理    上流浅瀬よりなんとか渡渉

 たしか前には橋らしきものがあったはずですが、当然このようなところでは橋があったとしてもすぐに流されてしまうことになるでしょう。登山道すぐ目の前は流れも早く、やや深いようなところでとても渡渉は靴を履いた状態では無理というものでした。やむなく、上流50mほど遡って浅瀬を探すとなんとか渡れそうな箇所を見つけてどうにか渡渉成功となりました。ただ、雨降り翌日あたりの渡渉は水量深くなることが想定されますので注意が必要です。

 林道終点によじ登ってからのスノーシュー歩きが延々と続きます。渡渉地から40分で寺谷出合でした。ここでびっくり、寺谷へ渡る立派な橋が影も形も見当たりません。私は昨年5/22に小野谷峠から皆子を登り寺谷を下山しましたが、その時にはここの立派な橋を渡ったのです。
 どうやら昨秋9/16の18号台風で押し流されたと帰宅後、ネットで確認しました。でもその後関係者の方々がここの橋を検討されているようですが、足尾谷ともども台風18号による被害甚大なしわ寄せは登山者にとってまたまた皆子山への谷筋歩きができなくなってしまったことが悔やまれます。


手前の大岩からむこうへ橋があったが

 こうして林道歩きすること1時間半ほどで平バス停到着(14:45)となったのでした。結局は降雪後すぐの18日撤退でなく、その二日後の歩きでうまく雪も締まり気味であり、シューもそんなに潜らず快適な歩きができたのが皆子山の楽々の尾根走破となったようです。

 お疲れ様でした。さぁ、こんどはいつやれるかしれないのですが、県界尾根をやりたいなぁ・・・?

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