京都北山 深雪の小野谷峠 ’14.2.18  曇り

 小野谷峠から大見町、そして西尾根より皆子山をやろうと向かったのはよかったのですが、思わぬ深雪に阻まれてしまいました。いつもの出町柳から小野谷口へバス到着も雪道走行でのろのろ運転のために、定刻より20分ほど遅れて到着(9:30~35)、もうこの林道入口ですごい雪でした。でもトレースが残ってよかったなと思ったのもつかの間、それは上の林道に上がって消えてしまいました。

 しかし、このスタート時点ではそこそこ雪は締まっておりスノーシューはそんなに潜りません。もちろん、昨年9月16日の台風18号による登山道の崩壊は計算済みでしたが、雪がつけばそれが大変な遅延原因となってきます。

 小野谷の半端でない荒れ様は無雪期に見ていますが、すっかりアルバイトを要求で、その様子を写真に撮るほどの余裕もありません。雪がなければ3~40分で峠まで上がれるのですが、今回は1時半ほどもかかってしまいました。


同行者に写してもらいました。

             
 ワサビ田試験跡    登山道も流木が雪で隠れて    峠直下の谷    小野谷峠でやれやれ

 それでもチセロ谷の湿地帯に深い雪景色に惚れ惚れしながら、春を待って凍てつく谷あいを進みましょう。静まり返った大見町も猫の子一匹見当たりませんが、三叉路のここまで思わぬ除雪車が入っていた大見町の地蔵さんでした。ここでもう12時過ぎとなり、風の通り道を避けて短いお昼(12:03~20)としましょう。

         
 春を待って凍てつく小沢    深い雪景色    ここまで除雪されていた

 この後の尾越町方面への林道は除雪なく、通行止めの看板が雪に埋もれて立っているだけで、鹿すら踏み跡は全くありません。でもここをなんとか頑張って半時間ほどで、西尾根取りつきの前坂峠手前である関電柱オゴシ102到着(12:53~13:05)でした.。


オゴシ102

 ここで三人で相談です。目の前の緩やかな斜面ですら、この様子だと雪も重そうで相当のアルバイトが必要となりそうです。皆子山から先の平への東尾根は1時間で1年前の深い雪の中に下山した経験が頭をよぎります。そのようなことから皆子山へは遅くとも15時前までに登る必要がありそうです。無雪期でもオゴシ登山口より1時間半かかっていたのですから、これはもう完全にアウトでしょう。

 もちろん、皆子から東はトレースも期待できますが、皆子山までの西尾根まではノントレーです。そこを2時間はもちろん無理というものです。もっとも平バス停からタクシー利用も考えますが、それにしても平下山は17時は十分回ることになるでしょう。下手をすればヘッデン利用ならいいのですが、さらに遅れることになればビバークなんて考えれば、もうここで潔く勇気ある撤退としましょうとなりました。

 さて、撤退と決めてもこの後のコース取りがこれまた苦しいのです。いわずもがな奥深い北山の山狭に居ます。交通機関は鞍馬までないに等しい状態です。それには次の二本の道です。

①大見町三叉路から右折し、二ノ谷から林道をラッセルしながら滝谷山経由で花背峠、ここで京都バス乗車(15:08)というには時刻的に苦しく、花背峠で最終バス18:18までも待ってられなく、やむなく叡電鞍馬駅まで車道歩きとする。 

②大見町三叉路から左折し、除雪された車道を延々と百井集落から百井岐れ(京都バス15:14乗車は無理)からさらに叡電鞍馬駅まで車道歩きとする。

 私は、いすれも無雪期ではありましたが、寺谷から登って峰床山から下山時にフノ坂より②で鞍馬まで歩いた記憶があります。もちろん、ツボクリ谷より皆子山、下山は皆子谷、百井そして百井峠から天ケ岳、薬王坂から鞍馬駅までの縦走記憶もあります。

 そのようなことから、①の林道ラッセルを嫌って、すべて車道歩きとなりますが、②を提案でした。もちろん除雪済ですから楽ですが、でも地が出ずに雪が薄くついて滑り易い状態が百井集落手前まで続いていましたので足元慎重に転倒に注意しながら歩くこととなりました。

 途中の百井集落過ぎには杉丸太そのもので出来た鳥居が目に止まりました。この鳥居は明神鳥居様式の変形でしょうか。地元の方々は「百井のしこぶちさん」(思子淵神社)とよんで古くからお参りが続いているようです。

 どうにかほぼ3時間半ほどの車道歩きで叡電鞍馬駅到着(16:55~17:18)でしたが、さすがに今季深雪による二度目の山登り撤退ということから、意気消沈だけでなく雪つく長時間の車道歩きにも大変な疲れが否めませんでした。
 山の雪の状況は行ってみないと分からないではなく、事前に慎重な雪の状況調査が必要ではないだろうかとの反省点でしたが、でも撤退を早い時刻に決めたことにより、時間的になんなく街中へ着いたのは好判断のたまものだったと思うのでした。。。。

ホームヘ