京都北山山村都市交流の森’14.2.11 曇り

 北山の花背峠は久しぶりの大雪でチェン設備のないマイクロバスのために鞍馬街道をやめて、福王子、周山、黒田から北への変更とのTリーダーの説明に、なんか嫌な予感がしたのであるが、それでもわずかな遅れで峰定寺のP到着であった。しかし、歩き出して林道歩きだが、どんどん雪が深くなるので、これはやばいと分かった時にはもう最初の見所でもある『花背の三本杉』に着いたのだ。


雪深し峰定寺

 いわずとしれた天然記念物のこの三本杉は圧倒されんばかりに君臨している。さすがに林野庁の「森の巨人たち100選」に選ばれているだけの代物だ。記録によれば樹齢1200年、樹高35m、目通り幹周13.6m。小さな沢を前に、注連縄をして堂々と立つ姿は威厳に満ち、まさしく峰定寺の神木たる所以であろう。

         

 そういえば我が元所属の新ハイ関西の代表だった故村田リーダーもこの花背の三本杉が好きだったようで、何度も多くの会員を引き連れてぞろぞろ足を運んだリーダーだったのを思い出していた。それもH22年12月23日が最後の三本杉になってしまった。

 さて、今回は深い雪に行く手を阻まれ、Tリーダーは心なしか小さな声で、今日は残念だがこの上のこぼれびの森方面へは断念せざるをえないと気の毒なくらいの声が聞こえてきてしまった。やむをないだろう、出だしの遅れはそんなでもなかったのだが、これだけ林道歩きでもラッセル必要であれば、次第に高くなる山道なのだから一層の深雪は当然だろう。いさぎよく撤退指示で樹木監査しながらのんびりバックであった。

                         
タニウツギ     キブシ   トチノキ     アスナロ    ツノハシバミ   イタヤカエデ    ノリウツギ 

 この後は交流の森センターエリアの翠峰荘でゆっくりと昼食タイムとなった。立派すぎる大きな建物の中に入らせてもらい、ストーブに陣取って食にありつこう。そして後は裏山の展望の森やそぞろ歩きの森の急斜面を滑りそうにして頑張り、せめて短時間の雪遊びで身体への元をとろうと一汗かくこととなった。

 雪も少なくても多くても困るとは今日の日のことなのだろうかと思いながら、バスに揺られて中川あたりのきれいに手入れされた急斜面の北山杉を眺め、川端康成の「古都」を思い出していたのであった。それは別々に生きて来た瓜二つの姉妹の出会い、愛、親と子のつながりを描く絶妙のタッチの川端康成の作にはやはり千重子と苗子の二人が忘れられない。

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