京都西山ポンポン山で出会えるお花たち'13.8.29

 本日から群馬県の谷川岳、赤城山でしたが、おりからの台風15号のあおりをくってツアーが流れてしまいました。やむなく、久しぶりの裏山徘徊としましょう。ところが今年の異常気象からの酷暑で、低山歩きには少々の無理があります。でもやっぱり時は山ですごしたい!、との心はどうしようもありません。

 今回は里山、時期的にも山の花などないのですが、それでも山麓あたりには野の花は見られないこともありませんので、そちらを中心ののんびり歩きとしましょう。コースはいつものとおり立石橋からの林道歩きがとりつきです。

 ひょっとしてキキョウが見られるかもとの期待が当たりました。咲き残っていたのは一輪だけでしたが、やっぱりこの花は山の自然がよく似合います。遠い昔に和歌山の山麓でいっぱいのキキョウを見た記憶があるのですが、その後も暑いこの時期にどちらの山に行っても自然の中に咲く姿には出会ったことはほとんどなく、出会えるの登山口近くの民家の庭に咲くものくらいばかりでした。以来山中に楚々として咲くキキョウが見たくて、暑さの残る頃になると初秋の高原で風に揺れるこのお花を思い出すようになりました。

 このキキョウ科の仲間にはヒナギキョウ、キキョウソウ、ホタルブクロ、ツルニンジン、バアソブ、ミゾカクシなどがありますが、いずれもその姿は上品でひかえめな感じの開花姿には惚れ惚れとします。なお、このキキョウは「秋の七草」のひとつとしてもよく知られています。
 その他の秋の七草はハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマです。万葉集の山上憶良の歌からこの秋の七草が知られるようになったのですが、キキョウは朝貌の花と詠まれた中の花で、現在では朝顔ではなく、キキョウだろうと定説になっているようです。万葉集といえば千年の歴史を刻む古文書でもあり、古く長きにわたってこれら秋の七草が語り継がれた花々を特別な思いで大切に見守りたいものです。

 また俗話ですが、この「秋の七草」の覚え方は『お好きな服は』との方法が世に認知されているようです。一方「春の七草」の覚え方は秋の七草と違い、世に認知されたものはなさそうで、ネットでも各人好き勝手に覚え方を述べています。そこで田中流「春の七草」の覚え方をこれまでから次のように覚えていますが如何でしょうか。
 私は早春の山の案内時にはこれを多用しています。それは{煤は保護せな}(ススハホゴセナ)です。特に意味はなく、とにかく暗記のために花の一文字を並べてみただけです。七草はスズナ、スズシロ、ハコベラ、ホトケノザ、ゴギョウ、 セリ、ナズナこれぞ春の七草でしょう。


キキョウ
 樹木でも数少ないクサギの花が見られました。この木は晩夏のギラギラと照りつける太陽の元に花をいっぱいにつけ、酷暑をものともせずに力強く咲いている姿が印象的です。そしてこの先10月頃には赤い萼に藍色の果実のコントラストが美しくなり、山歩きする人には目立つ樹木として知られています。
 ただ、葉はあの独特の悪臭が強く、葉を触ると一種異様な臭いがするのがこの木の名のいわれとはいえ、そんなに好かれている木ではなさそうです。なお、従来はクマツヅラ科に入れられてきたのですが、現在はシソ科に移されているとのことです。

 クサギ飯といって、ゆでれば食べることができ、地方によっては若葉は山菜として利用されることもあるようです。確かに収穫時には、鼻につくような悪臭がするのですが、しばらくすると不思議なくらいに臭いを感じなくなるとのことです。一度お試しあれ!!
 また、素人にはやや容易ではなさそうですが、果実は草木染に使うと媒染剤なしで絹糸を鮮やかな空色に染めることができるとのことです。そして独特の色合い見せる赤い萼からは鉄媒染で渋い灰色の染め上がりを得ることができるようです。

 8時に自宅を出て、山頂のポンポン山を踏み、ピーク直下の道なき谷あいを降って水辺をそぞろ歩いてから大原野森林公園でしばし一服、その後は山間の細く曲がりくねった車道を歩いて西国20番札所善峰寺から平日最終バス15:24乗車となる7時間ほどの徘徊でしたが、道中で見られた野山の草花をピックアップしてみましょう。
 なお、いつもなら立派なツチアケビが咲いているのですが、今年はどうしたことか2本しか成長せず、暑さのせいでしょうかその両方が枯れてしまっていたのは残念でした。

 最後に目に止まった樹木についてもご覧ください。

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