京都北山  廃村八丁 '13.4.25  晴

 春まだ遅き北山を訪ねてきました。今年の花暦が大幅に早まっていることから、北山の廃村八丁もイワウチワなどが例年とは違って満開だろうと訪れました。ところがあにはからんやとても山笑う状態ではなく、山野草たちもまだまだであり、気の早いものがようやく眠りから覚めた状態といったところだったでしょうか。

 コースはいつものような道を追いました。菅原を9:45に歩き始めて、ダンノ峠から品谷山そしてスモモ谷から廃村八丁でお昼(12:00~30)でした。午後はババ谷からタキノタニを踏んでソトバ峠に引き返し、南北尾根をダンノ峠へ戻って菅原(16:00)の6時間の静かなひとり占めの山歩きとなりました。

 さて、本日のお目当てはイワウチワでしたが、北山の奥の奥の山である八丁の山塊は例年と同じような春の進み具合のようで、イワウチワがぱらぱら開花の段階であり、とても大群落のイワウチワ咲く感動の廃村八丁とはなりませんでした。

 ところが、ネコノメソウ類はもうとっくに果実化してしまっていることだろうと期待もしていなかったのですが、いろいろな種が満開状態で、今日ばかりはまたまたネコノメソウ類の観察に追われてしまいました。中でもボタンネコノメソウには感動ものでした。

 よく似たアカヒダボタンは伊吹北尾根でなんども見てはいるのですが、今回のようにいろいろなネコノメソウの種を知ったうえでのボタンネコノメソウの観察でしたので、いっそうの喜びとなったのでした。そのボタンネコノメソウをご覧いただきましょう。

ボタンネコノメソウ

 

 もちろん、他にもタチネコノメソウ、ネコノメソウ、ヤマネコノメソウも満開で出会えました。でもいずれにも湖北や北陸路でこの春に多くの個体を観察していますから、感動外の種となってしまっています。笑

 さて、このボタンネコノメソウ類等についてもう少し詳しくふれてみましょう。そもそもボタンネコノメソウにアカヒダボタンはよく似てはいますがそれは変種であります。他にはヒメヒダボタン、キンシベボタンネコノメとともにヒダボタンの仲間でしょう。私なりのそれぞれの観察ポイント等をピックアップしてみましょう。

ボタンネコノメソウ
 以前はみなボタンネコノメソウと呼ばれていたようですが、アカヒダボタンの名で1995年にヒダボタンの新変種として発表され区別されるに至った。ボタン・・の主たる特徴は萼裂片4個は暗紅褐色で直立する。雄しべ8個は 萼片より短く、萼の長さの半分程しかない。葯は暗紅色。

アカヒダボタン
 ボタンネコノメソウやヒダボタンと似るが萼裂片の色合いがボタン・・よりやや赤っぽく見え、暗赤褐色か。萼は直立し、雄しべ8個は萼片と同じくらいの長さか、わずかに短い程度。葯の色合いはネット上には黄色とよくあるが、日本植物分類学会会員の研究発表にある暗赤色とした。

キンシベボタンネコノメ
 こちらもヒダボタンに似るが 萼裂片が黄緑色と淡く、葯の色が黄色で、雄しべは萼より2/3と短いよう。全体的には萼や苞の色合いが蛍光色に輝くように見え、私的にはネコノメソウ類の女王に見立てたいほどきれいなお花に見えますが・・・?。

ヒメヒダボタン
 こちらもヒダボタンの変種らしいのですが、ヒダボタンは岐阜、福井あたりの分布ですが、ヒメヒダボタンはさらに滋賀県にも咲くようです。でもヒメヒダボタンはキンシベボタンネコノメに酷似しているのではないでしょうか。ということでここで比べてみたいと思います。

 ヒメヒダボタンの特徴ですが、萼裂片は黄緑色で直立し、葯の色は黄色で萼裂片より飛び出しませんが長さは萼と同じくらいの長さのようです。滋賀県ではこちらは湖東、キンシベボタン・・は湖西に住み分けているとのネット情報もあります。
 なお、ヒメヒダボタンの母種であるヒダボタンとの相違点は葯の色が黄色でなく、ヒダボタンの葯は暗褐色であることが大きな区分点でしょうか。要するにヒメヒダ・・とキンシベボタン・・との相違点は葯の長さで、どちらも萼から飛び出しませんが、萼の長さの2/3と短い方がキンシベボタンネコノメソウであることになりますが、極めて微妙なようです。


 続いて他に見られた花々をご覧いただきましょう。なお、イワウチワの大群落もあるのですが、こちらはまったく開花はなくようやく蕾が膨らんだものも数えるほどでした。

 樹木はまだまだほとんど咲いてはいませんでした。はるばる訪ねたにも拘らずこのような山の模様を眺めるばかりでした。そして生きた自然のさまざまな様子には頭の下がる思いを考えながらの山歩きとなりました。

 今回は歩いてる中でなかなか立派な古木が見られましたのでそれらを中心にご覧いただきましょう。

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