静岡 キスミレ咲く高草山 '13.4.4 晴のち曇り

 黄色いスミレはいろいろな種がありますが、とりわけキスミレは隔離分布という点では極めて珍しい種ではないでしょうか・・・?、山梨県以西に分布とあるも、実際は山梨、静岡、愛知、愛媛、九州となっているようです。
 なお、山頂周辺から富士山も満観峰方面越しに見えるとのことで期待していたのですが、13時も回っていましたので完全に雲の中と残念でした。でも行きの天竜川あたりでしたでしょうか、電車の中から真っ白に雪をかぶった富士の頭を見ることはできたのでよしとしましょう。

 私は大分県の由布岳、山梨県の杓子山に続いて、今回の静岡県高草山でそのキスミレを見ることができました。もっとも開花時期は3月中旬から5月中旬と山によっていろいろのようであります。この高草山は標高も500mほどと低山ですからやはり一番早く開花する条件が揃っているようです。今回もほとんど終盤となっていました。

 来年こそ、一番の花時に合わせて再訪したいものだと心ひそかに決めました。と言いますのはこのキスミレはもちろんのこと、山全体がまさにお花の山であります。501.4mと低山ですから野の花が特に多く見られました。もちろん、山の花の中では分布域の少ないキスミレとともに、越後ではなく太平洋側の静岡県の山でコシノコバイモは特別珍しい種でしょう。
 長かった冬の寒さから目覚めた人の心を和ませてくれる早春の花々には心ときめくものがあるのでしょう。この日はお昼を回っていましたが、平日というのに続々と多くの方達が登って来られます。このように多数の種が咲き乱れる山とはこの山のことではないでしょうか。

 なお、下山して麓のお寺さん近くに熱帯、亜熱帯系の樹木である「ホルトノキ」という珍しい大木の樹木があるとのガイドブックで見ていましたから期待していたのですが、どうやら枯れてしまい根っこから伐採してしまいましたとのお寺さんのお話で、これまた誠に残念でありました。

咲いていた種を整理してみましょう。(以下の野の花、山の花等の区別は山渓ハンディ図鑑によるものです。)

野の花

ノボロギク、ハハコグサ、カントウタンポポ、ジシバリ、オオジシバリ、ニガナ、ノゲシ、オオイヌノフグリ、アメリカイヌホオズキ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、キランソウ、セントウソウ、ヤブニンジン、タチツボスミレ、シロバナタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、ツボスミレ、スミレ、カラスノエンドウ、カタバミ、ムラサキカタバミ、セイヨウカラシナ、イヌナズナ、オオアラセイトウ、ムラサキケマン、シロヤブケマン、ジロボウエンゴサク、ヒメウズ、ハコベ、コハコベ、ノミノフスマ、マツバウンラン、スイバ、シャガ、ヒメカンスゲ、

山の花

キスミレ、エイザンスミレ、コシノコバイモ(実)、シダ類=フユノハナワラビ、ホウライシダ

樹木の花

アオキ、ヒサカキ、アケビ、シキミ、サルトリイバラ、モミジイチゴ、バライチゴ、ヤマブキ、オオシマザクラ、マユミ(蕾)、タブノキ(蕾)

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