裏六甲 有馬四十八滝巡りから白水山 '13.2.22 曇り

 今年も有馬の滝巡りをやろうと氷瀑時期を狙っていたが、なかなかその頃には山がかさなって事はうまくいかない。しかたなく出かけた日だったがやはり氷瀑はなく、単なる滝を巡回しただけに終わってしまった。でも、今回は知り合いの方のページ('13.1.27)で知った白水峡のある白水尾根を歩いてみようとのこちらをお目当てとしたのであった。

 まずは有馬温泉(8:05)からお決まりコースの蟇滝(8:55)、七曲りの滝からスタートである。二人の先客とともにダメですね~との挨拶、でもこの感じは最後まで同じであったのだ。そして蟇谷に向かい雄滝、雌滝、そして最奥の倒木で荒れた蜘蛛滝はどれが滝だろうと思える始末であった。(拡大画像は画像をクリック!)

 七曲りの滝上へ登り、その落ち口の紅葉谷流れを渡ってさらに急坂を登り、笹の中から紅葉谷道に合し、左に戻ると百間滝への分岐(9:37)であり、わずかでその百間滝まで降りるが、途中またこちらも二人の先客が七曲りはどうでしたか?、との声でダメですね。百間滝は印ばかりの水が落ちるだけであり、その奥の似位滝もさっぱりで滝下まで上がる気も起きない。

 戻ってゴルジュ箇所の右岸を高巻き白石谷へ向うも、河原(10:05)奥にある最初の白石滝前に倒木が塞ぎ、どこへ滝のあることすらさっぱりで、お一人の方がえらく荒れていて滝どころではないですね。とこちらはこの滝が今日初めてであり、この後の百間滝を楽しみにしているんです、その後は紅葉谷を上がりますとの話で、そんなに滝巡りには関心薄そうであるように見受けたことから滝の多くは語らなかった。

 これから白石谷を登ろう。しかし聞いていたとうり倒木多しの障害物競争のごとくで、もぐったり跨いだりで谷は荒れまくり、この道が元のように歩けるようになるには相当先になることだろう。こちらの谷に落ちる滝群は氷瀑はほとんどしないことが分かっているため、誰も居ない谷を静かに歩くだけにしよう。
 最初の小滝も倒木の枝に邪魔されて写真も撮るほどではない。そして両サイドから押し迫るような支流にある岩の谷通過後、白竜滝(10:24)がいつもどうり元気に水を落としていた。白竜滝の右側の大岩前から上がるとすぐに今度は左への唯一の岩場が待っている。
 しかし、ここにはロープ頼りで容易に登れるが、下り時には注意の要する箇所だろうか。その後にも何度か荒れる木や枝を通過すると、ようやく三段の大安相滝だが、こちらも荒れていた。それに最上流の木にかかっていた滝名札も見当たらなかった。

 

 その後は大堰堤前の二又地(10:46)だが、左の白石谷と別れて右の急な坂道を上がって行く。またもや倒木攻めを通過し、今度は最後の急坂取りつき地を上がると若いイヌブナの元気な姿に会えたことがここまでで一番うれしいことのように思えた。さらに進むと小安相滝(10:55)の石の標柱が立ち、その前方を見下ろすも、水は枯れているようで滝の姿とはなっていなかった。これが今回最終の滝見であるのだが、なんともあわれな有馬四十八滝巡りとなってしまった。
 そしてさらなる急登が一層身体に堪えることこのうえなかったが、巻き道最上部に上がると笹原のゆったり道で、白石谷からの道が見下ろせるようになると魚屋道に合流して、すぐに一軒茶屋到着(11:13~12:45)であった。こちらの雪の広場で半時間ほど寒い中に座り込んで昼食としよう。座った後ろを緩やかに登れば六甲山の山頂だが今日はパスし、これから向かう白水尾根が気になりだしながらの食事だった。

 前の車道を左へ鉢巻山トンネル手前まで進んで、縦走路標識を右に見送り、左へのか細い旧道に入ってすぐに白水尾根入口は神戸市と西宮市の境界標識地(11:52)にあった。背の低い笹道だが、いきなりの下りでやっぱりアイゼンつけよう。昼食時に取り外したがまた取り出すこととなった。すぐに右へは川上ノ滝への分岐が出るが、説明板が下がって左へ誘導してくれる。
 最近の山歩きの中では松の木の道はほとんどなくなっているように思うが、この尾根には植林帯はなく自然林が続き、とりわけ松の木は気持ちがいいのはなぜだろうか。ブナとは異なる様相であろう。そして一軒茶屋から40分弱で小広い白水山(12:22~25)だが展望は利かない。可愛い4等三角点埋まり、二日前につけられた達筆の山名札が下がっていた。この山頂にも左と右に道は降りているが、当然左へが白水峡方向だ。

 山頂からすぐで独特の木肌のヤシャブシが何本か見られ、その先にはまた分岐(12:34)だが、ここには木にテープで右へは船坂橋→とあり、ここも左へ降りて行こう。岩っぽい下りにはイワウチワの葉が散見され、これももひと月もすれば薄紅色の可愛いお花を見せてくれるのだろうか。
 そしてアップダウンも適度にあって時に岩場を上がる地もあったりして、ヤセ尾根あり、雑木林ありで、樹林の切れ間からわずかに街なかも見えて、足元がにわかに明るく茶色ぽい土に変わったなと思うとすぐに小高い赤松地の分岐(13:00)であった。
 このあたりが白水峡の頭だなと思え、振り返って見上げると白水山が見下ろしていた。この分岐地にはテープ等標示は両方になく、右へは踏み跡がしっかりしているが地図を見れば船坂方面だろうし、左へはほとんど踏み跡らしきものは見えないが、道形はあるので左へと取ろう。

 分岐よりすぐ4分で直進の道沿いに左側へ賑やかにいろいろなテープが巻きつき、よく見ると白プレートに黒い字で左へ直角に曲がれば白水峡だと標示が下がっている。ただ、ここを見逃すとやばいのかは分からないが、しっかり見て歩こう。
 そうするとまたすぐで右手の林が消え谷となって、いよいよ白水峡のバッドランドの異様な風景の見える核心部(13:08)でその姿を現した。すざましい地形に驚くとともに見惚れてしまった。その様を画像でご覧いただこう。最後の↓右画像は13:20撮影

 ところがこのあたり(13:22)からテープがあちこちありすぎて進路取りにうろうろとなってきた。比較的新しく見えた青いテープで左下へ下がる方向は確かに十八丁川への源流だろうが、進んで渡渉してみると、先がどうも踏み跡を見つけられない。やむなく戻って右前進をやってみるとようやく踏み跡がしっかりしてきた
 しかし、その後にもいろいろな人がテープをつけているようだ。私は右側に白水峡を追うように道を見つけながら進んで、大きく左へ向かうように降りて行くと右前方に白水墓園が見え、そのまま降ると白水墓園の建物前の有馬街道に降り立った。バス停の十八丁橋は左50mにあった。バスまで小一時間もあったので、下の自販機もある西宮市営白水峡休憩所(13:50~14:44)でゆっくり着替えやトイレなどで一服させていただいた。

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