湖北  伊吹山 '13.1.31  快晴

 日本列島のほとんどが高気圧に覆われて青空が広がるでしょうとの予報が出ました。これは山へ行かねばとのことで、実は甲府方面へ富士山を見に行こうと馴染みの宿へ連絡とるも「満室が続いています」との敢え無い返事となってしまいました。

 やむなく近場の伊吹へ向おうと、これまで帰りにしか通ったことのないJR長浜駅からの伊吹です。私の伊吹通いは従来いつも近江長岡駅からの道でしたが、今回は長浜からのバスの中から伊吹山の姿を初めて眺めることが出来ました。
 しかし、こちらからは西側の低い山麓にやや隠れ全体像の一部が見えなくなっています。やはり伊吹山を眺めるのは近江長岡駅から向かうのがいいだろうと思います。

 ところで今回はすばらしい大快晴の中で、天候は最高でしたが、積雪がやや物足りない状態でした。登山口の三宮神社あたりでもほとんど雪もなく、足元寂しの様子です。まずは三之宮神社の石の鳥居です。そうです、この鳥居が明神鳥居様式で、鳥居の中で一番オーソドックスな様式といわれているものです。そして神社の建築は平入りと妻入りが二大建築様式といわれています、ここ三之神社は拝殿も本殿も両方とも平入り様式のようでした。

三之宮神社の鳥居 拝殿と奥に本殿

 鳥居についてさらにふれてみましょう。比較的シンプルなデザインで、非常に直線的な形状の神明鳥居に比べ、明神鳥居は相対的に装飾的なデザインで、非常に曲線的なものとなっています。笠木に島木が付いており、特に笠木に反りが入り、貫も外に突き出た形を取るのが明神鳥居の大きな特徴です。

 明神鳥居にもさらに部分的に見ると細かい相違点があり、それぞれ様式名があります。それには八幡鳥居、春日鳥居、中山鳥居や柱に台輪がつく稲荷神社の鳥居は台輪鳥居といわれています。まだまだあります。特徴的なデザインをもつ明神鳥居の亜種ともいわれる住吉鳥居、山王鳥居、三ツ鳥居、両部鳥居、宇佐鳥居などの鳥居様式もあります。すでに説明済みの様式もありますが、各々の特徴についてはその鳥居に出会った時に詳細な説明とすることとしましょう。


 さて、神社の拝殿でしっかり安全祈願をして登山の開始(8:35)ですが、すぐの登山口にも雪はありません。石ころ多く、足元のわずかな残雪は生半可な凍てつきで歩きにくい樹林の中を20分ほどで1合目に上がります。伊吹高原荘などの建物だけで人の姿は見当たりません。その上にあるトイレは水も流れて利用可能のようでした。

 さぁ、いよいよ雪道歩きです。うれしいですね。犬はよろこび、庭駆け回るといいますが我もその心境です。なだらかな元スキー場のスロープを見上げると何人かの先行者があります。今日は雪も締まって壷足で十分歩けます。そして2合目上の高みから下を振り返ると鈴鹿の霊仙山もぼんやりと頭をもたげています。

 見慣れた景色でもあるのですが、何度見ても飽きません。足元近くにこのような枯草が見えるのが残念ですが、上に行けばそうでもないことを祈りながらの進行です。3合目伊吹高原ホテル分岐までくると本日の登山道では初の伊吹のお出ましとなります。お~山頂方面はしっかりと雪を纏っているようで、わくわく気分、テンション上がりますね~

 3合目のトイレ(9:47)は4月上旬まで使用不可のようです。休憩している人たちもありますがどんどん歩きましょう。4合目あたりから雪も増えてきたのでしょうか。そして5合目の近江屋の小屋前で初めて腰を下ろしての一本(10:05~13)でした。
 小屋前のブルーシートに囲われた自販機は全身が姿を見せており、いかに雪の少ないのかが分かります。これまですべて自販機が雪に埋まっていることもあったのは何年前頃のことだったのか忘れてしまうほど遠い昔となってしまいました。

 ところでこの小屋はたしか近江屋さんといってたのですが、小屋主の方はどうされているのでしょうか?、近年はほとんど見たことはありません。以前は小屋主の作ってくれる、うどんなど食べた記憶もあるのですが、そしてこの自販機にもお世話になったのですが・・

 そしてこの5合目の地から見上げる伊吹の勇姿は雪があろうが、なかろうが、あの7~9合目の急峻な上り坂に惚れ惚れしてしまうのですが、さすがに今回は歩荷訓練のつもりで18Kgの荷で出てきたわが身が大丈夫だろうかと心配となるくらいでした。
 それというのもここ2年は6合目の避難小屋で昼食をさせていただき、スノーシューやコンロ等をデポするという、無様な登りとしていましたので、今日は矢張り真の登山を・・との思いの全装備での登頂を目指しているのです。

 しかし、6合目の避難小屋が近づくと迷いました。背中に食い込まんばかりのザックは重く、ここまで6人ほど追い越して上がってきたのに、このあたりまで来ると逆に追い越されるようになってきます。避難小屋到着(10:25)、でも頑張れと自らに励まし喝を入れての前進です。

 それからは息が止まるのではないかと思うほどの苦しみが続きます。10mいや5m進んでは立ち止まるようなペースダウンです。思わずザック毎のままで振り返って尻を落として休憩を三度ほどしたでしょうか。でも振り返っての風景がなんともいえません。この景色が見られるのだ。頑張れと励ますばかりです。画像クリックすると惨めなコメントが見れます・・・

 あぁ~、どうしてこんなに調子が出ないのだろうかなどと考えながら、左側の9合目にある夏のお花畑のピークへは30度もあるのだろうか?、あの斜度はなどと見ながら、それでもなんとか9合目の標識(11:52)まで上がれました。さぁ、ここまでくればこっちのもんだい!と一気に元気が出てきます。すぐに目の前に真白き大海原が広がり、思わずやった~と叫びたい気持ちが起きましたが、それは飲み込みます。右に山の神兼避難小屋、左に山頂トイレが目に飛び込んできます。

 さすがに山頂は雪多し、楽しいですね。さっきの登りの苦しさをすっかり忘れて山小屋群から日本武尊の地(12:00)です。暖かい一日となりました。すぐに北尾根方面に移動します。

えびす屋さんの屋根は埋まっていない 山頂到着です~

 お~猛烈!、この景色みよ~~

 
 愛しの伊吹北尾根と奥に白山が見事~~
右から御嶽山、乗鞍岳に穂高連峰など北アの俊鋭たち

 大パノラマビューのおかずで昼食のおいしさ抜群、時を忘れて1時間も大休止です。しかし、伊吹山でこれだけの山並みが360度見られたのは初めてではなかったでしょうか。それに雨具にツエルトもちろん、何枚ものパーカー、フリースなどの防寒着類、2枚の予備手袋などはまったく不使用でした。
 ピッケルこそ持たなかったのはもちろんですが、スノーシューに12本爪もこれまた下り時を含めても未使用でしたし、水分も2㍑も無理矢理持ち上げた甲斐あって、暖ったか鍋からホッとなど苦労した極上の伊吹山の頂となったのでした。

 さぁ、満腹と美景の大展望に大満足の腰を上げましょう。今日は激下りの9合目からもアイゼン装着は必要なさそうと、足元は坊主のままでややもすれば駆け下りです。登りの激急登だった6合目の小屋から山頂まで1時間25分も要したのですが、下りでは27分でした。

 いえ、急いだわけではないのです。私は普段から登りはからっきしダメなのですが、下りは極端に強い自信があります。さぁ、この後はなだらかな道ばかりです。適当にトレースを外れながら3合目の高原ホテル前に上がって最後の伊吹山の勇姿を眺めましょう。

 ここでの一本(13:50~14:10)は山頂で納得のビューを終えているわけですから、当然のひとりにこにこ笑顔の心境です。もちろん過去から登山を終えた地点のために、この3合目で気持ちのよくないことはありませんでした。
 ほんとうなら高原ホテルが元気で営業を続けてくれていたのなら更にうれしく、ここで何らかの形で打ち上げをやっていることでしょうに・・・。そうそ、ここで入浴して登頂成功の余韻に浸ったことを想い出しているのでした。それにこの3合目はお花畑が見事でMさんという方のご尽力により、無雪期はいつも花巡りを楽しませて頂いたのも昨日のように思い浮かべていたのです。

 バスの時刻のために早く下りてもしかたありません。そうだ今日こそ3合目下の夏期ならアヤメやイブキジャコウソウなどの咲く、マルケバ(毬蹴場)と名のつく広場向かいにある可愛いピーク小山の徳蔵山を踏んでみましょう。
 お蔭で薄らと雪が残っているようです。枯草もあるのですが、まぁ歩けるでしょう。そして山頂からはまたしても伊吹が見送ってくれました。この頂は初の地でもありましたので、今後積雪期には機会あるごとに踏みたいものです。

 ゆったりの雪の中もいいものです。その後2合目上のブッシュの中の下りでもシューもなしでごそごそ歩き回って下りて行きます。そして1合目のトイレ地でのんびり時間調整(14:42~52)です。さぁ、もういいでしょう!と樹林帯の中ですが、この間は雪が解けて泥んこと化しています。せっかくきれいだった靴やスパッツも泥まみれです。
 そして三之宮神社には15:40とバス時刻16:05に計ったように下山し、広場ではストレッチでクールダウン、トイレ内で衣類の着替えなど済ませてバスの人となったのでした。う~ん、ことしも伊吹山が楽しめました。ありがとう伊吹!!

 ほんとうはこのコップを持ち上げて山頂でお茶を飲みたいなと思いザックへ入れかけたのですが、もし、1個しかない湯呑茶碗を途中で割って壊れてしまえばもったいないなと断念した代物です。トホホ

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