京都北山 皆子山東尾根 '13.1.5 晴のち曇り

 巳年の新春、スノーシューの始まりはノントレーのパウダースノーの新雪ともいえるちょっぴり歩きを楽しみました。もっとも本年は思わぬ積雪少な目で、雪よ降れ~との願いがかなってようやくのスノーシュー出番となったほどでした。比良山系への登り口手前の国道367号線花折トンネルを過ぎてすぐの左側駐車場に車を止めさせてもらって歩行のスタートでした。

 途中、遠目に平のバス停には多くの登山者が下車していましたが、恐らく権現山から蓬莱山へ向かうのでしょう?、北山方面へは人に会ったのは二人だけでしたから多分比良方面ではないでしょうか。我らはその賑やかさを避けて北山の雄である皆子山です。お蔭で静かすぎるほどの山となったのでした。
 それも今回は東尾根ピストンという皆子登山ルートの中においてもっとも容易と思われるコースでしょう。それにもまして参加者4人の脚も揃ってきわめてあっけなく頂上を捉えてしまいました。

 地形図でも表記の837と941ピークのほぼ中間の北方には、わずかに樹林の間から比良のこれまた雄である武奈ケ岳が白い西南稜を従えて頭をもたげているのが目立ちました。


白い西南稜がチラッと

 ほとんど尾根どおしのルートでやや登りが部分的に急登もありましたが、そうきついほどでもなく、相対的に変化なく単調コースの初級的な道でもあり、楽しさは雪も多くはなかったためとは思われますが、やや物足りなさを感じるほどの山歩きでした。

     

 そんなことから正教寺より2時間10分ほどで山頂でしたが、到着と同時に武奈や蓬莱にも雲がついてしまい、写真も撮れませんでした。それでも40分ばかり白銀上で頂の憩いとし、そして上がってきた道を下山としましたが、ほとんど言葉も少なく歩く一方で、お寺まで1時間10分ほどで降りてきてしまいました。どうやら4人とも同じ思いのような雰囲気と感じたのは私だけではなさそうでしたが・・

(駐車場9:18-寺9:32~9:41-P837 10:57―P941 11: 19 ―皆子山11:53~12:35-P941 12:56-寺13:43~13:5 7- 駐車場14:09)


 さて、山から下りて家路に向かう時間帯としては少々早すぎる嫌いかな・・などと電車に揺られ、遠方の方の新快速組と京都で別れ、各停に乗車すると向かいの席にはヘルメットをデカいザックに下げ、まだ30代を出たところくらいの若き山女二人が座ってきたのでした。
 服装はもちろん、その風貌からして見るからに堂々とした冬山の出で立ちであります。どうやら北アの冬山からの帰還組のようで、周囲の人たちの羨望の的となって鼻高々の雰囲気でありました。。当人二人にとって下界の人たちとは異次元の世界からで、こんな瞬間が一番してやったりで嬉しい時を感じていることだろうと雰囲気で分かります。そう、その気持ち分からないでもありません。。

 一方でこちらはスノーシューくらいの里山で喜んでいる身として、なぜか小さくなっているのが無性におもしろいというより、情けないとちょっぴり感じます。でも山はそれぞれ身の丈に合った先を選ぶことが必要であり、決して背伸びは許されないスポーツであることも忘れないでいきたい。

 こんな車内の久しぶりの姿を見せてもらって、夜には朝と夕刊を開いてみると、冬山遭難、なお、8人連絡とれず・・などの山岳遭難記事が躍っています。冬山登山でも確かにほとんどの方が無事に帰還しているのですが、時に遭難の一人となってしまう現実が今や交通事故と同じで、他人ごとではなく自らにアクシデントの当事者になりかねないほどの昨今の登山ブームであります。

 特に正月休みの頃の冬山は、冬型の気圧配置の影響をもろに受けやすく、大雪と強風に見舞われること多く、冬山遭難の多発となるようです。今年の遭難ではさすがに中高年者は少なく、ほとんどが現役組の30~50代の技術も体力もバリバリ組が多かったようですが、休みの日程の都合を考えるあまりの強行で、最大の天候への変化を重要視した計画ができなかったのかも悔やまれるところであります。
 冬山シーズンはまだまだこれからです。さらに天候条件が悪化することは目に見えています。これからも無理をせずに、あくまでも予報などを十分精査し、慎重なる行程でこの冬山シーズンを楽しんでもらいたいものであると考えながら心地よい眠りとなったのでした。。。

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