花 紀 行 11月

 京都北山  芦 生 の 森  H17.11.14 曇り

 北山の奥深き芦生にはまだ紅葉が待ってくれていました。すばらしい大自然の中に身をおくことのできる、わが身はなんと幸せなことかと心うきうき一日を楽しませていただきました。

 

 

 

 

 

 

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京都西山  愛 宕 山   H17.11.1 晴れ

 久しぶりの愛宕山、ましてやきょうは初めての明神谷ルートからの谷筋遡行を案内してもらうこととなっていたのだ。
 前を行く4人の仲間達はみな何度か歩いているようで、沢や大石はもちろん高巻く道も何のそのどんどん歩を進める。

    
サンショウソウ(イラクサ科)                    オオアリドオシ(アカネ科)

 そんな中、アラカシなど常緑樹が立ち並ぶ薄暗い沢筋にサンショウソウがびっしり岩場に生え、オオアリドオシが赤い実をつけ、シダの多いその中にクリハランの群生が目立っており、葉をすっかり虫に食われたイズセンリョウが薄黄色の実をあちこちでつけているが、京都の西山山系でイズセンリョウは初めて気がついた。

    
クリハラン(シダ植物)                      イズセンリョウ(ヤブコウジ科)

 小さな滝や大きな倒木などの間を縫うようにさして急でもないが、結構汗もじんわりかきながらカマツカの赤い実、シロダモの花と実にサネカズラのまだ黄緑色の実も見て息を整え、その先ではヤマコウバシの独特の色合いの紅葉が逆光になんともいえない風景をつくりだしていた。

    
シロダモ(クスノキ科)                     サネカズラ(マツブサ科)

 この枝は折るとよい香りがするヤマコウバシだが、真冬でも枯葉が枝に残るので冬の頃の方が目立ちやすいことや、この種は雌株だけで雄株がないのに果実ができる不思議な種だなどと話しながら、艶のある黒色の実を触ってみたり、みんな観察力旺盛である。

 
ヤマコウバシ(クスノキ科)の紅葉

 この落ちていた柿の葉のようなのは何の木でしょうか?との声に振り向くと確かに柿の葉にそっくりであるが、どうもはっきりしない。この葉を持ち帰り調べたところ、どうやらシラキのようである。

 明神谷には何ヶ所か小さな滝はあるが、短い三段の滝が出てどうやらこれが明神滝のようだ。相当上の方にあるこの滝だが、ずっと水は枯れずにとうとうと流れ落ちているとのことだ。

    

 そうこうする内に前を行く方が、あれーこのあたりから道が消えているよ、どっちの方角だったか忘れてしまったー、誰か覚えていない?と困惑の声、続くみんなもそうやなー左か右かどうやったかなー?と、うろ覚えの様子だったが、なんとかルートファインティングにより左の谷筋を見つけてもらい事なきを得るほど難路である。
 沢筋に水が無くなって急な斜面をよじ登りだすと頭上から誰かの休んでいる声が聞こえ、あ、七合目の休憩小屋がすぐだよとなって表参道に突き上げた。

 展望のよいベンチで一息入れたあとですぐ上の広いところでお昼にしようと、小広い平な場所の黄葉の始まりかけた高木のコシアブラの下で大休止となった。
 なお、七合目の休憩小屋付近にはカナクギノキが10数本もあるが、悲しいかなあまりにも高木すぎて花時の4月にここを歩いてもほとんど目につかないし、今でも赤い実をつけているのに誰も見上げてもくれない可哀想な樹木でもある。
 また山桜もあり、エゴノキの大木にはまだ実がさがっていた。一息いれて上から覗いて初めて気がついたが、ムラサキシキブがいっぱい紫色の実を鮮やかにつけているのも確認できた。

 食後に付近を歩き出した広場にも紅葉が進んでいるカマツカが何ヶ所か生え、水尾岐れから水尾の柚子の里へ坂道を下ると真っ赤なやや大きめの実を足元にたくさん落としていたので、何の実と頭上を見上げるとたわわに実をつけている葉の裏の白いのがよく目立って、すぐにウラジロノキだ!とメンバーから名前が出るくらい誰でも知っている樹木である。
 集落が近づいたあたりにはネジキの紅葉が、きょうの山歩きでは青空をバックに鮮やかだったのも印象的であった。

    
  ウラジロノキ(バラ科)                     ネジキ(ツツジ科)の紅葉

 清和天皇稜に向かう道ではクコ、アオツヅラフジ、ヒヨドリジョウゴ、カラスウリにヤブムラサキもそれぞれの実の色合いがなんともいえない。

   
        クコ(ナス科)                 アオツヅラフジ(ツヅラフジ科)

  
 ヒヨドリジョウゴ(ナス科)             カラスウリ(ウリ科)

 清和天皇陵前から急登をヤブコギで水尾尾根に出ると後はきょうのお目当てクロソヨゴを求めてのんびり歩きである。
 稜線に乗ると黒い実をたわわにつけたナツハゼの実を競争で取り合い、10数個も口に入れておいしいおやつ代わりである。

    

 ありました!。ソヨゴにクロソヨゴが道沿いにいっぱい赤い実をつけ早速、葉、葉柄、果柄の長さや幅を計ってその相違点を懸命に確認することとなった。もちろん葉に鋸歯があるのと全縁の違いや樹肌の違いも和名のとうりソヨゴよりクロソヨゴは黒っぽいのがよく分り納得である。

 
ソヨゴ(モチノキ科)                        クロソヨゴ(モチノキ科)

 あまりののんびり植物観察で気がつけば秋の日のつるべ落とし、あたりは薄暗くなってしまった。さぁ急ごう!と保津峡向けてピッチをあげると、こんどはイヌガシが黒紫色の実をつけ、オトコヨウゾメ、コバノガマズミの赤い実も見られた。
 ただ、薄暗い沢筋に立っていた樹木はヤブニッケイだろうと言っていたが、調べたところ冬芽の葉芽が緑白色の被針形で花芽が球形だったことからイヌガシで間違いないが、それにしてもあんな沢筋の湿った所にもイヌガシが自生していたのには驚いた。
 だってこれまでもイヌガシは山地の乾いたところでしか見たこともないし、図鑑にもやや乾いたところが生育地だと記されてるのだから・・

    
イヌガシ(クスノキ科)                     同左の葉裏

 確かこのあたりに倒木で自生では珍しいコブシを見たよと、歩くとやはり倒木のままで元気に枝を伸ばして葉もつけ臭いも嗅いでみた。
 もう少しすればふわふわの花芽もつくでしょう。と説明しながら最後の赤い橋の手前では珍しく自生のカナメモチの赤い果柄のきれいなのと葉の細かい鋸歯を手に取って確認した。近くにはノブドウやセンニンソウ、ボタンヅルなども若い実をつけていた。

    
カナメモチ(バラ科)                     ノブドウ(ブドウ科)

 参加のみんなといろいろな樹木が確認でき感動したねと保津峡駅で笑顔で喜び合っていると、暗いトンネルの向こうに電車の明かりがゴーゴーと大きな音とともに現れた。
 みなさん
お疲れさまでした。これからもコースや時期を変えて愛宕山の植物たちを楽しみましょう。