台高  薊 岳  (1406m) ’08.4.12 くもり

大又笹野神社--古池辻--大鏡池--薊雌岳--薊岳--前山--明神平--明神谷林道終点--七滝八壺--大又

 もう残雪も消えただろうか。バイケソウの芽だしも始まったのだろうかと薊を目指しました。大鏡池までの長い山道には大汗し、その後の岩まじりのやせ尾根にも力が入りました。

 ようやく雌岳からすぐに展望広がる岩稜の狭いピーク薊岳に笹野神社を歩き始めてから2時間40分もかかって山頂に立ちました。

 そこには若い山男二人が岩から足をさげて、もうあたり一面に広がる山座同定も終わったのか盛んに人生を語っていました。
 こちらはその雰囲気を察して遠慮気味に離れて、静かに腰を落として眺望のすこぶるいい回りの山々を眺め回しているのでした。

 そう、この山々の眺めをほしかったのです。
正面には肉眼では大普賢岳がはっきり見えその奥にはうっすらと大峰山系、さらに東に大台ケ原の巨大な山容が居並び、手前には未踏ですが白髪岳、西には白屋岳も見えます。
 そして東南よりの樹間から目をこらすと赤グラ山と重なるように池小屋山も確認できます。この尾根の苦い体験ももう遠くなりました。
 そして北側に目を転じると高見山など北部台高山脈に室生火山群なども見られます。そして真西の方角には奈良の竜門岳に音羽三山らしきピークもくっきりと頭をもちあげています。さらにその西側には二上山、葛城山そして金剛山もぼんやりと春霞の中に確認できるのでした。 

水無山、国見山、赤ゾレ山、間に高見山、伊勢辻山などが並び高見の右奥に倶留尊山
 
奥に白髪岳です。そのずっと奥が大台ケ原の稜線
白髪岳の右に薄く大普賢岳が見えたのですが・・ 左が千石山、右に赤グラ山と池小屋山

 山頂の岩場近くにはツクシシャクナゲが花芽を膨らませており、5月下旬頃にはあでやかなお花を咲かすことでしょう。
 そばにはヤマグルマが青々と照かりのきいた葉をいっぱいに広げて、これまたツクシシャクナゲと同じ頃に競演して登山者にこの花はなんというの?と悩ますのでしょうか?

 十分1時間も越えるほど山並みを眺めた後は明神平を目指し、新芽のバイケソウくらいしか今日は見られないのだろうかと淋しく思っていましたが、明神谷の標高を下げると結構お花も見られました。

明神平のあしび山荘下から前山の右奥に薊岳を振り返る。
 
前山のブナ林も最高です。 前山から見る明神岳手前のこの景色も・・
キケンと赤字の印があるもどうってことない 明神滝も元気に水を落としている。
ハシリドコロが咲き初めでした。 オオチャルメルソウも満開です。
ヤマルリソウもきれい・・ ニッコウネコノメでしょうか・・終焉のようです。
ミヤマカタバミも満開でした。 フサザクラはそろそろ終りの様子でした。
ニオイタチツボでいいのでしょうか・・ フイリヒナスミレも群生が見られました。
スズシロソウも岩壁に多数 スズシロソウと一緒にミヤマキケマンも
 

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